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ビジネススクールは有罪?無罪?(欧米事情)

「MBA卒業生であふれる業界でバブルが起こる」と揶揄されることがありますが、ビジネススクールの国際認証団体の一つであるAACSBでは「ビジネススクールは有罪か無罪か?」という議論がおこりました。

前述の「MBAが会社を滅ぼす」が出版された翌年の2007年にサブプライムローン問題が表出化し、世界的な金融危機が発生しました。まさにこうなることを予知していたかのようなタイミングでしたが、金融危機のきっかけとなったウォール・ストリートやロンドンのシティ界隈は今も昔もMBA取得者であふれています。

それはなぜか?欧米の高額なMBAの授業料(自己投資)が、極端な成果報酬制度を提供する業種すなわち金融・証券業界への転職を誘発するのです。そもそも欧米の高額なMBAの授業料は、結局のところビジネススクールの教員人件費をカバーするためです。なぜ教員の人件費がそれほどまで高額になってしまうのか?それはビジネススクール同士が著名なジャーナル(学術雑誌)に掲載された研究者を引きぬく体質があるためです。なぜそうなるのか?それはビジネススクールが「MBAランキング」を重視するためです。

なぜ、MBAランキングを追求するのか?それはMBAランキングが高いビジネススクールは高額な授業料でも、MBA取得後の金融セクターへの転職活動で大幅な昇給が期待できるためです。このような悪循環は必然的にMBAカリキュラムに金融・ファイナンス科目を充実させるプレッシャーをもたらし、企業の短期的な数値パフォーマンスを追求する姿勢を助長してしまいます。

幸いにも日本国内のビジネススクールではこのような悪循環はまだ観察されず、むしろ学費の安さを強調する奇妙な傾向にあります。今や自己投資としてMBAを取得する時代ですので、多面的にMBAの価値を吟味しなくてはなりません。


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