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《連載コラム》部長を辞めて教授になったMBA⑪:同じ釜の飯

クラスは多様性そのもの
MBAのクラスのクラスメートは全世界から集まってきていました。北米、ブラジル、ドイツ、ロシア、オーストリア、インド、中国、香港、台湾、韓国、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ニュージーランド、そして豪州。これらの仲間が英語と言う共通プラットフォームでコミュニケーションをとり合い、共に勉強します。地理的に近いこともあって、特にアジア地域からの留学生がクラスの半数以上を占めていました。その中でも特に強いインパクトを感じたのは、インド人留学生のパワーです。そしてこのパワーは、いつの日か日本人にとっても脅威になるのではないかと感じました。彼らを将来の脅威と感じたのは、数字(数学)に強いという点です。そしてアグレッシブで粘り強い(言い換えれば相当ずうずうしい)性格の部分です。この予感はその後、自分が米国系のシリコンバレーのIT企業で働いた時、現実となります。

仲間の週末パーティ
苦楽を共にしたクラスメートの間には強い絆が作られます。南半球の豪州のサンタクロースは、サーフィンに乗って夏に海からやってきますが、クリスマスが近づくと、ほぼ毎週末クラスメートの滞在先の家や中庭、時にはビーチで、パーティが開かれます。それぞれの出身国の料理を大皿に盛って持ち寄るものや、中庭やビーチでジュジュっとBBQをするものなど様々です。そして気が付いたのですが、ビーチでのBBQや中庭でのホームパーティなどの際、料理担当は女性ではなく男だということです。お客様顔で飲んで赤ら顔で座ってダベッテいるのは、中国、韓国、東南アジアそして日本人の男だけです。アメリカ系やヨーロッパ系や地元のオーストラリアンの男子は、ここは任せておけと肉焼き係りになりきっていました。パーティの後、ドイツ人の友達に「料理が上手いね。どこで覚えたんだい?」と聞くと「ドイツじゃこの程度の料理は男ならみんな出来るんだよ」と鼻で笑われてしまいました。文化の違いと言ってしまえばそれまでですが、アジア系の男子はこういった点を少し見習うべきかも知れません。

第二言語チームの共同戦線
クラスメートとの強い絆は、パーティのような楽しいことだけでなく、グループでの深夜までの発表準備や期末試験準備での苦しみの方が強く培われます。いわゆる「同じ釜の飯を食った仲間」という感覚が作られるからです。期末試験は、全ての科目が体育館にて60分間で一斉に行われます。英語のネイティブも非ネイティブも区別はありません。特に英語を母国語としない留学生にとっては相当なストレスです。そもそもリーディングの速度がネイティブと比べると格段に遅く、大きなハンディがあるからです。しかも20%近い学生がFail(単位不認定)となります。最悪のケースでは、卒業のために同じ科目を再履修するために、一年間待たなければならない事態も起こりえます。なので、みな必死なのです。そのため、英語を第二言語とする学生は共同戦線を組んで、情報交換しながら期末試験準備のために夜遅くまで図書館やカフェで勉強するのです。理由はただ「落とされたくないから」です。

そして、人と人との絆や出会いは、学生同士だけではありません。先生との出会いも大きな転機となります。この留学は自分にとって、その後の人生を変えるような師(先生)と出会うこととなります。続きは次回のコラムにて。To be continued. Stay Tuned…

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