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わざとノリが悪い人になるためのMBA

実務家の中には大学での勉強を否定する人もいます。机上の空論を振り回してもダメだと。MBAを取得後、「あたまでっかち」になって冷遇されてしまったという話も、昔はよく耳にしました。すべては実務から学べるのであって、ビジネススクールでの勉強は無駄だというのです。

たしかにそれも一理あります。MBAを学ぶと、今までの当たり前が当たり前に思えなくなってきて、どうも調子が狂う。「業界の常識」が常識に思えなくなってきて、「本当にそうですか?」なんて考えてみたくなってしまう。その業界にどっぷり浸かっている人からすれば、ちょっとウザいやつになってしまう。空気の読めないやつになってしまう。

『勉強の哲学』では、それを「ノリが悪くなる」と表現して、それこそが勉強の目的だと指摘しています。

勉強は、むしろ損をすることだと思ってほしい。
勉強とは、かつてのノっていた自分をわざと破壊する、自己破壊である。
言い換えれば、勉強とは、わざと「ノリが悪い」人になることである。


しかしそのノリの悪い自分を経た後に、新しいノリを獲得した新しい自分に出会う。それが勉強なのです。そしてそれは、自分を取り巻く環境に依存してその範囲内で活動するのではなく、環境のもたらす限界を広げていく。そういう突破こそが、勉強の目的なのです。

著者はフランス哲学の専門家。ここでいう「環境」とは、哲学の用語としての「他者」であるといいます。自分とは異なる、異質な他者と向き合い、そこから新しい自分を生み出す。そうした契機としてビジネススクールも存在していると思います。

仕事のノリを悪くさせてすみません(笑)。


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