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MBAケースライティングの成果

筆者は大学院でケースライティングの指導を3年間やっています。その間、100人が無事書き終えて卒業し、50名が今まさに執筆中です。

学生には、「ケースを書くのは小説を書くつもりで。学術論文を書くのではないよ。」と言っています。
そうは言いつつも、筆者は小説を書いたことがないのです。しかし、指導した卒業生に鳴海風さんという本物の小説家がいて、簡単な手ほどきは受けました。

ケーススタディーとケースライティング

「小説のように書こうよ」と言う心は、論理表現するだけでなく「読者の心に響くケースを書こうよ」と言うことにあります。ですので、ケースを書くのはそれまでの勉学と全く違った経験になります。ケースを読んで勉強するのと、自らケースを書くことの学びは全く違います。

《ケースを読み議論する事のアウトプット》《ケースを書く事のアウトプット》
事実を正確に把握して分析する力物事を徹底的に考える力(死ぬほど)
論理的に結論を導き出す力自分を客観的に理解する力(人に自分を理解してもらう)
考えた事を論理的に説明する力自分の過去を棚卸しする力(将来に向けて)
+左記3つの力

ケースライティングで人生を変える

《物事を徹底的に考える力:死ぬほど》
ケーススタディは数の勝負です。2年間で200ケース近く読み解きます。ですので、スピード重視。一方、ケースライティングは1年間で1つです。その1つは何かと言えば、自分に一番身近な自分の会社のテーマです。そのテーマを1年間考え続けます。人生で1つのことを考え続ける機会はそうないと思います。

《自分を客観的に理解する力:人に自分を理解してもらう》
MBA教育が目指しているのは、どこの会社でも通用するオールラウンダーです。ただ、ケース討議において多くの学生は、どうしても今いる会社・専門性の視点を抜け切れません。根っこが残っています。
ケースライティングでは、自社の事や自分の事を素人にも分かりやすく書く必要があります。これが実はとても難しいです。もちろん専門用語は解説するとしても、自社や自分が置かれている状況を全く知らない人に理解してもらうのには、自己主張を捨てて、客観的な立ち位置に自分を立たせないと説明できません。これで根っこが取れます。

《自分の過去を棚卸しする力:将来に向けて》
ケースの読み解きは、言ってみれば他人事の分析です。ケースライティングは、自社の分析をしつつも同時に自分自身を分析する機会です。また、卒業前の最後の学習になります。
勉強した期間を振り返って、「入学した動機は達成できたのか?これから自分は何をしたいのか?」皆さんそれぞれが棚卸しをして、振り返る絶好の機会をケースライティングは提供してくれます。

以上3つのケースライティングの学習目標を達成するとどうなるのか?

卒業生が出す結論は2つに分かれます。
《結論1》自分の会社を社長の立場で評価してみて、今まで判らなかった制約事項とか、経営の悩みを理解して、過去の経営判断の妥当性を理解する。
さらに、自社の発展性を再認識し、会社を好きになり、自分の将来を今の会社にコミットする。
《結論2》結果1の反対です。自分の夢・願望・能力と会社の状況を比べてみて、将来の転職を強く意識する。

いずれの結果になるにしても、ケースライティングは人生の岐路になります。人生の最大のイベントです。


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