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社長とは 〜孫正義のこと〜

講義《起業家と戦略 Entrepreneur & Strategy》の最後のSessionの主人公は、孫正義社長です。MBA学生には一番インパクトがある存在です。また、これまで4回にわたる社長とはのシリーズの最後として孫さんのことをお話しします。

筆者は幸運にも、1999年の1年間孫社長と一緒に仕事をさせて頂きました。一番尊敬する社長は誰かと尋ねられたら、孫さんと答えます。短い期間でしたので、孫さんは筆者の事は忘れているかもしれませんが、孫さんと一緒に自動車メーカー社長を歴訪したことなど、生涯の忘れられない経験をさせてもらいました。

なぜ孫さんを尊敬しているか

まず第1に志が高いことです。
自分は日本を変えるんだ、世界を変えるんだ、という視点で常に発想し行動しています。志が高いということは、視点も高いので、世の中が良く見えています。将来を予見できます。将来を予見できる経営者は強いです。

第2の理由は、人を惹きつける力です。
志の高さから孫さんに惚れ込む企業経営者は多いです。会社というよりも孫さん個人に賭けることで商談がまとまっていきます。惹きつける力は社員にも及びます。ダイエーホークスが2年連続日本一になりました。胴上げされる孫さんの嬉しそうな顔。ビール掛けにも参戦しています。こんなオーナーだったら選手も孫さんのことを絶対大好きになるはずです。それがわざとでなく自然にできている孫さんは、社員にとても魅力的な社長です。

第3の理由は、行動力です。
思ったすぐに行動する。当たり前に聞こえるかもしれませんが、社長は背負っているものが大きくて、どうしても優柔不断になります。自分の判断に自信が持てなくて、行動はどうしても遅れます。人にアドバイスを求めます。それが孫さんには全くありません。自信があるといえばそれまでですが、立ち止まって誰かに先を越されるリスクよりも、自分が失敗しても先行するメリットを取りたいと思っているからです。失敗を恐れる世の社長にはできないことです。

第4の理由は、プロフェッショナリズムです。
社長は職業ですので、プロフェッショナリズムが必要です。これは、まさにMBAで教えていることです。プロは常に最善を尽くします。プロは言い訳をしません。プロは人のできないことを何げない顔で平然とやります。その陰にはプロとしての苦しい鍛錬があります。社長業も全く同じです。筆者は孫さんにこのプロ魂を見ました。孫さんは弁護士と話す時は法律のプロとして、投資銀行と話す時はファイナンスのプロとして。ITを話す時は、IT技術プロとして話ができます。人の知らないところで相当勉強されています。また、知識の卸元としての必要な人脈をつかんでいます。

最後の5番目の理由は笑顔です。
どんな局面でもあの孫さんの笑顔に接してしまうと、メロメロですね。

社長のすすめ

どれを取っても筆者には及びがつきません。でも、孫さんとご一緒させて頂いて以来、孫さんを目指して社長としての自分を鍛錬してきました。プレゼンテーションのレベルはちょっと近づけたかな?と感じるのですが。まだまだですかね。

講義の最後は、孫さんの「志高く」というYouTubeビデオを学生に見てもらっています。MBA勉強の総括として、自分の半生への反省と残りの半生への希望を込めて多くの学生が涙してしまいます。筆者も見るたびにウルウルしています。

これで、4回に及んだ《社長の話》は終わりです。お話したことは、MBAで教えていることを超絶しています。MBAは卒業したら終わりではありません。MBAを出てから自分をさらに成長させられるかで勝負がつきます。成長する為には社長になることです。福沢諭吉の「学問のすすめ」ならぬ「社長のすすめ」といったところです。


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