岩澤誠一郎教授の記事が日経ヴェリタスに掲載

岩澤誠一郎教授の記事『自国主義、大戦前夜と酷似』が、2019年6月23日発行の日経ヴェリタス「異見達見」に掲載されました。


寄稿文の中で岩澤誠一郎教授は、およそ100年前の二度の世界大戦に至る状況と、現代の状況が様々に似通っている点を指摘されています。


二度の世界大戦の開戦原因は、それ以前のグローバリゼーションの反動現象であった事を鑑みると、現代の米国や欧州各国の自国主義的傾向は、その意味においても看過すべきでない。すなわち、第二次世界大戦の終戦後、長期にわたって進展し続けてきたグローバリゼーションに対する反動として、米国はトランプ政権を誕生させ、自国に対する輸出を梃に経済発展を遂げた新興国中国を明確に脅威とみなし、激しい貿易戦争を生じさせている。また、欧州各国では、2008年の金融危機以降の経済成長の停滞によって、ナショナリズムを訴える政治的勢力が台頭している。さらに、グローバリゼーションが70年続いた後の反動という日柄が符号する点も懸念材料である。

こうした歴史的経緯と昨今の米中貿易戦争を考えると、確率が高まっている近い将来の米国経済の景気後退(リセッション)が、地政学リスクに深刻な影響を与える可能性があり、このリスクへの備えを真剣に考えるべきであると警鐘を鳴らしていらっしゃいます。


岩澤誠一郎教授のプロフィール
専門は、金融経済学・行動経済学。
1987年野村総合研究所入社。証券アナリスト業務に従事。2006年から野村証券でチーフ・ストラテジスト。2010年にマネージング・ディレクター。2012年から名古屋商科大学大学院教授。2013年に同大学経済学部長に就任。International Review of Economics and Finance誌などに論文を発表。米ハーバード大学博士(経済学)。ビジネススクールでは「Behavioral Economics」「Corporate Finance」を担当。学生からの授業調査で、「アウトスタンディング・ティーチング・アウォード( Outstanding Teaching Award)」を3年連続受賞。