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ダークサイド経営学への誘い

3C、5F、SWOT、VRIO、事業価値、などの経営コンセプトがMBAでは登場しますが、この世にはこうした美しいフレームワークでは説明のつかないドロドロした「裏の経営コンセプト」が存在し、それらをここではダークサイド経営学と呼ぶことにしましょう。

私が知る限り経営学の研究というのは、先行研究調査、企業ヒアリング、データ分析、理論体系化、というステップを踏みます。実はそのプロセスにおいて対象になりやすいのは大企業で、中小零細企業は残念ながら研究者の目に触れにくく、光が当たりにくいダークサイドの存在となります。研究者側の言い分としても中小零細企業の場合は、非公開情報が多く一次情報にアクセスするのが困難というのも事実です。

そもそも、大企業と中小企業の最大の相違点は「所有」に対する経営者の意識です。例えば会社は誰のものか?という議論が存在しますが、会社の株式の所有者が社長やその家族、もしくは創業家だとしたら、株主価値、ガバナンス、企業倫理という言葉の意味は上場企業とは大きく変わってきます。事実、下記のような会社名を見たことがある方もあるでしょう。

  • Steinway & Sons(ピアノ)
  • John Wiley & Sons(出版)
  • USM U. Schaerer Sons K.K.(家具)
  • Arnold & Son(時計)

欧米では「創業者とその息子達の」という意味の会社名を数多く見ることが出来ます。このようなファミリービジネスの場合、時間をかけてでも、過剰にコストをかけてでも、銀行に何を言われても、合理性の枠を越えて意地でも追求したいプロジェクトに経営資源が配分され、顧客から絶大なる信頼を勝ち得ている場合があります。こうした根性論のような戦略は研究者の目には特異な事例として映り、説明不可能な例外事例として処理されてしまうことでしょう。

こうしたダークサイド経営学とノーマル経営学、果たしてどちらが強いのでしょうか?それは競争環境や追求目標によって変化すると考えられます。ノーマル経営学が研究する「成長性」に対して「長寿性」を研究するダークサイド経営学者には「ELSV」なる代々伝わる秘密の教えがあります。次第にダークサイドが気になってきましたね・・ELSVについては次回以降ご紹介しましょう。


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