今回は海外でMBAプログラムの運営に関わっている方々とお話しながら気がついたポイントです。題して「ここが変だよ日本のMBA」をとりあげていきたいと思います。まず始めにお断りしておきますが、変わっていることが良い/悪いという評価を目的としているではなく、素朴な比較論としてお考え下さい。それではまず始めに国内MBAの実態で変わっているのが・・
国際認証に対する意識の違い
オックスフォード、ケンブリッジ、ハーバード、スタンフォードなどその地域を代表する大学のMBAプログラムなど、国際的な経営大学院は国際認証を取得するのが一般的。加えて、米国以外では、複数の国際認証を取得するのはスタンダード。国際認証取得にあたり「英語での教育研究活動」は避けられませんが、それを日本国内では無理、という主張は年々通用しなくなってきています。国内ビジネススクール(経営大学院)には著名な経営学者が多数在籍しているにもかかわらず、その研究者としての活動が論文ではなく著書に偏っているのが課題ともいわれています。国際認証も外部環境の変化を受けて、認証にあたってのポイントが変化しています。例えば・・・
AACSB(米国拠点の国際認証)
+ Internationalization - 教育環境の国際化(1990年代)
+ Faculty Qualification - 研究の質保証(2000年代)
+ Assurance of Learning - 教育の質保証(2010年代)
+ Engagement, Innovation, and Impact - 実務界との連携(2020年代)
会社に内緒でMBAに参加する社会人
国内MBAプログラムの多くは、仕事をしながら通うことが出来るよう、夜間や週末の時間帯を利用した講義(パートタイムMBA)が主流です。一方で欧米のMBAでは平日の昼間に実施されるフルタイムMBAが主流です。したがって、参加者は仕事を中断してキャンパス内の学生寮に住み込み、1-2年間MBA取得に専念する事になります。その背景にはMBAという社会人の学びが日本企業の中で(特に経営者や企業の人事の方に)まだ定着/理解されていないという課題がありそうです。社会人の皆様に胸を張って学んで頂けるよう、ビジネススクールとしてまだまだ頑張る必要がありそうです。最後に、国内MBAが変わっている点は・・
アクセスの良い駅前に多いMBA
忙しい日本人にとってアクセスが重要だというのはよく理解しているつもりですし、それ自体が良いとか悪いとかではありません。ただ欧米のビジネススクールには「意外な」場所に構えていたりします。山の上の塀に囲まれたアフリカの大学や、郊外の城をそのまま利用したイギリスのビジネススクール(城内にはまだ未発見の隠し扉があるとか)。そしてまさかの立地の代表格がパリのIESEGビジネススクール。何とあの「新凱旋門(グランダルシュ)」の地下にあります。私も訪問し、この目で確認しました。新凱旋門に到着したら上に登るエレベータではなく、地下に降りる階段を探してみて下さい。あら不思議、そこにはビジネススクールへの入り口があるのです(まさに秘密結社)。近くに寄られた際には是非!