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売れる商品と売れない商品の違い

マーケティングとは

この稿から4回続けて、MBAではマーケティングで何を教えているかをお話しします。

筆者のマーケティングの講義は、次の問いかけから始まります。

「ボールペンの売り上げを5倍にしたい。メーカーの責任者としてあなたの打ち手は何か?」

とても単純な質問ですので、たくさん打ち手が出てきます。価格を上げる。価格を下げる。売り場を広げる。書きやすさを追求した商品化をする。AKBを使ったCMを打つ。海外展開。。。

たくさん打ち手が出たところで、次の質問です。

「あなたが一消費者として、ボールペンを選ぶ理由はなんですか?」

これまた、たくさんの購買理由がでてきます。見た目がカワイイ。安ければなんでも良い。他の商品のおまけで十分満足。そもそもボールペンは余り使わない。。。

この2つの議論での学生の気付きは2つあります。一つ目は、メーカー側が考える打ち手は、消費者の購買動機と大きくずれている事実。二つ目は、消費者の購買動機は人様々で千差万別である事実。もし、メーカーが考える打ち手が、消費者の大多数の購買動機に一致していれば、その商品は間違いなく売れます。逆にいくらメーカー側が予算をかけて打ち手を実行しても、それが消費者の購買動機を外していたり、当たったとしてもごく少数の購買動機にしかフィットしていなかったら、その商品は売れる訳がありません。

つまり、消費者ニーズに合った商品は売れる商品。合っていなければ売れない商品。ということになります。単純ですし、当たり前です。これがマーケティングにおける売れる商品の定義です。 以前の稿で、マーケティングの定義を:【顧客視点に立って、顧客満足度を追及して、継続的に儲ける仕組みと作ること】とお話ししましたが、納得頂けると思います。

実際のマーケティング担当者はどうしているか?


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ただし、実際のビジネスではこのマーケティングのスタートラインに立つには多くのハードルがあります。研究開発部門は「最先端の技術を使った商品が売れる商品」。製造部門は「量産化できた商品が売れる商品」。営業部門は「販社に受け入れられやすい商品が売れる商品」。と言う筈です。これらは供給者発想の売れる商品の定義です。
どちらが正しい売れる商品定義か?の議論は不毛です。どちらも正しいです。ただ言えるのは、マーケティング発想は、供給者発想との対立の中で、実現がすごく難しいということです。

あなたが、マーケティング責任者として、このような社内の色々な部門を説得できますか?それをどのように?

MBAのマーケティングで教えているのは、このマーケティング責任者の立場の意思決定と実行の追体験です。マーケティングは楽しい学問です。プランを立てているときはルンルン気分です。が、その後の実行が実は大変。大変理由は2つ。一つは、いまお話しした、社内展開の大変さ。もう一つは、マーケティングプランが一発でうまくいく事なんか実は殆どないこと。まずは失敗してそれから試行錯誤で成功に導くのがごく普通だからです。MBAで教えているマーケティングは、この2つの大変さに対応できる【あなた】の養成です。


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