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マーケティングプロセス

前回の稿《売れる商品と売れない商品の違い》で、マーケティングプランが一発でうまくいくことなんか実はほとんどないこと。まずは失敗してそれから試行錯誤で成功に導くのがごく普通。と、お話しました。これを読んだ方々は、「それじゃ、マーケティングなんか学ぶ意味ないじゃん」と思われたかと思います。このフレーズは真実です。ではなぜマーケティングを学ぶことに意味があるかといえば、成功の確率を高めるためです。100%成功が保証されることはありえないけれども、その成功確率を高めるのがマーケティングと理解してくれると良いと思います。

売れる商品を提供するには?

日本人全員を対象に売りたいなんて欲張りの商品は存在しません。


まず、当然ながら消費者のニーズを知る必要があります。市場の調査が必要です。でも、誰を対象に調査したら良いのでしょうか?日本人1億2ooo万人を対象にするのでしょうか?そんなことはないですよね。また前稿で、消費者ニーズに合った商品は売れる商品という話をしました。どうやったら消費者ニーズに合った商品を市場に提供できるのでしょうか?

セグメンテーション

市場をもう少し細かくして見る必要があります。例えば、男女で分けてみるとか、年齢で分けて見るとか、年収で分けて見るとか、趣味で分けて見るとか、色々な軸を使って市場を細切れにしていきます。この作業をマーケティングでは 《セグメンテーション》 と呼びます。

ターゲティング

細分化ができたら、次は自社の商品はどこの市場を対象にしたら良いのか?を選定します。選定基準は様々です。市場の大きさ、競合の有る無し、自分の商品の強みを発揮できるか、など対象を絞っていきます。この作業を 《ターゲティング》 と呼びます。

ポジショニング

市場の選択ができたら、そこには必ず競合の存在があります。競合がいなければラッキー。といった単純な話でなく、競合がいないということは、その市場は魅力がないのではないか?あるいは、強力な競合がいても自社の強みを活かせば勝てるのではないか?と考えが進んできます。大事なことは、誰が競合なのかをはっきりと認識することです。それがないと、焦点が絞られないマーケティングプランになってしまいます。競合が識別できたら、次は、その競合に勝つ為には、消費者にどうやって競合との違いをアピールしたら良いのか?どう位置付けたら消費者は買ってくれるのか?を考えていきます。それが判れば成功する確率はドンと高まりますよね。この作業を 《ポジショニング》 と呼びます。マーケティングの根幹のとても大事な作業です。

マーケティングプランは完成

ここまで来ると、ターゲットも絞り込まれ、競合との差別化も明確になり、かなり成功が見えてきます。この3つの作業はマーケティングを進める上で、いわゆる戦略を立てる作業になります。木の幹ですね。戦略ができれば、あとはその戦略をどう実行するのかの戦術を立てることになります。これは、木の枝葉です。この戦術は、大きく4つに分類されます。商品名はどうしよう、パッケージのデザインはどうしよう?(商品)価格をいくらで売ったら良いのか?(価格)売り場はどこで売ったら良いのか?(売り場)どう宣伝したら良いのか?(宣伝)

これで、マーケティングプランは完成です。この一連の作業をマーケティングプロセスと呼んでいます。これが、マーケティングで学ぶ基礎中の基礎です。大事なことは2つあります。一つは、消費者の分析がすべての作業の起点になっていること。もう一つは、すべての作業が少なからず仮定や前提を置かないと完結できないこと。この仮定や前提が崩れるとプランはすべてパーになります。また、最初から作り直しです。つまり、マーケティングは試行錯誤のプロセスです。だから、楽しいんですけどね。でも、起点は消費者です。これだけはブレてはいけません。


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