長澤かおりさん
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《最強の環境で、最高の出会いがあります。》 長年、商品開発に携わってきた私の入学の目的は、現業のアウトプットの質を高め、自分自身の揺るがない軸を確立するためでした。ビジネスに必要な思考、知識、言語化...
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Executive MBA
2020年9月26日(土)から名古屋商科大学ビジネススクールでは秋学期が始まり、対面授業が再開されました。それを受け、東京校ではソーシャルディスタンスの観点から、EMBAコースは2クラス同時開講とし、座席の間隔を従来の2倍にするなど新型コロナウィルス対策も講じながら、金子智朗教授による「Strategic Managerial Accounting 」が開講されました。
会計には財務会計と管理会計の2種類がある。財務会計とは、制度に基づき決算書を作成するための会計です。それは、株主や投資家に対して結果を報告するための会計です。結果を報告するための会計なので、その結果に至るプロセスをマネジメントするには向いていません。マネジメントするための会計が管理会計です。管理会計にとって重要なのは正しく意思決定できることです。本講義では、さまざまな管理会計の考え方と手法を学び、定量的な情報を基に経営上の意思決定ができるようになることを目標とします。大企業・中小企業の別を問わず、あらゆる企業について正しい意思決定を行うための管理会計を学んでいきます。
授業4日目は、「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」で有名なレストラン企業のケースを用い、バランスト・スコアカードに関する観点から成功事例についてクラス内で討論が行われました。バランスト・スコアカードとは、「財務」「顧客」「社内ビジネスプロセス」「学習と成長」の4つの観点を業績管理指標に組み合わせながら戦略実行や業績評価を行うために、1990年代にハーバード・ビジネススクールのロバート・キャプラン教授が提唱した手法です。取り上げられたケースの企業の経営者が掲げたビジョンや経営目標は、飲食業界において常識外れと言われるものでした。しかし、そうした常識を覆しながらどのように実行し、成功に導いた要因は何であったかを深堀しながら、ビジネスモデルを成功させるために何を選択し、何を集中的に採用すべきかを議論しました。その上で、バランスト・スコアカードの4つの観点から経営を評価し、ビジョンが乖離しないため経営者が取った手法はどのようなものであったかを検討しました。金子智朗教授は受講者に対して、実行不可能な非現実的とも思える経営目標・ビジョンを経営者が掲げた発想の背景は何であったかを問うことで、企業が成功する要因について議論し、会計の観点のみならず多方面の視点から考えることの重要性を示されていきました。
金子智朗教授のプロフィール
1965年神奈川県生まれ。東京大学工学部卒業。東京大学大学院工学系研究科修士課程卒業。卒業後、日本航空(株)において情報システムの企画・開発に従事。在職中の1996年に公認会計士第2次試験合格。同年プライスウォーターハウスコンサルタント(株)入社。2000年公認会計士登録し、独立。2003税理士登録。2006年ブライトワイズコンサルティング合同会社(www.brightwise.jp)設立、代表社員就任(現任)。プライスウォーターハウスコンサルタント(株)在籍中から会計とITの専門性を活かしたコンサルティングを行っており、業務プロセス改革、管理会計システムの構築、IT戦略立案、IT導入支援、内部統制の構築、国際財務報告基準(IFRS)対応等、幅広いコンサルティングを行っている。また、みずほ総研、SMBCコンサルティング、三菱UFJリサーチ&コンサルティング等のセミナーや企業研修での講師、その他各種講演も多数実施している。主な著書は『MBA財務会計』(日経BP社)、『管理会計がうまくいかない本当の理由』(日本経済新聞出版社)、『「管理会計の基本」がすべてわかる本』(秀和システム)、『基本のキホン!管理会計』(秀和システム)、『合理性を超えた先にイノベーションは生まれる』(クロスメディア・パブリッシング)、『ケースで学ぶ管理会計』(同文舘出版)、『新・会計図解事典』(日経BP社)など多数。