ビジネススクールの役割と価値
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ビジネススクール《経営大学院》
ビジネススクールとは経営学に関する大学院教育を指し、修了者には学位としてMBA(実務経験必要)もしくはMSc(実務経験不要)を授与する場です。名商大ビジネススクールの特徴はケースメソッドによる実践的な教育と国際認証を通じた質の高い教育研究です。特に国際認証を取得したビジネススクールは教育ミッションに基づく絶え間ぬ変革が求められ、認証校同士による提携も盛んです。
本学は国際認証を通じてビジネススクールとはどうあるべきかを考え、他のビジネススクールとは一線を画す教育環境を求めてきました。社会人を対象とした経営教育を一層拡充させるため、東京、大阪、名古屋にキャンパスを設置。MBAのみならず、社会人教育としてのMBA単科、企業研修教育、オーナー企業向けの事業承継教育など先進的な教育が展開されています。
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ビジネススクールの役割
社会人の学び直しのニーズが高まる今、ビジネススクールの役割は大きく拡大しています。MBA取得を目的とするのみならず、企業研修教育、事業承継セミナー、税理士養成、中小企業診断士養成などです。そしてビジネススクール教育には業務と学業を両立できる環境を求めて、様々な業種、職種、年代(30-40代中心)の実務経験豊富な社会人の方々が集い、ケースメソッド教育に取り組んでいます。
欧米ではビジネススクールの参加者の4割は女性、ビジネススクールで教育を受けた女性リーダーが企業内でも活躍し、役職者に占める女性比率が3割を超えている国も珍しくありません。国内ビジネススクールでは女性の参加者はまだ2割程度、日本が進める働き方改革に向けて国内ビジネススクールが貢献できる要素は数多く存在しています。
ビジネススクールの価値
ビジネススクールの価値を評価する上で欠かせない教育の品質とは何か?参加者の満足度も重要な要素ですが、教育を自己投資と捉えると授業料に見合ったリターン(修了後の収入/役職の変化)が得られるか否かも重要なポイントです。これは採用側すなわち企業の人事・経営者が求める魅力的な人材育成をビジネススクールにおいて行われているか否かに直結します。この考え方はビジネススクール本場の欧米社会では常識であり、その上昇率でビジネススクールランキングが形成されていると言っても過言ではなく、近い将来は国内でもそうした傾向が強まってくることでしょう。
伝統と革新のビジネス教育
ビジネススクールとは、単に流行を追求することなく、同時に、頑なに伝統を固持することなく、そして倫理的な価値基準を重視する、調和の取れた教育姿勢が求められています。本学はビジネススクールとして伝統的な「マネジメント教育」と革新的な「アントレプレナー教育」を2つの柱とし、アジアと世界の橋渡しを行える人材の育成を追求しています。全ての授業がケースメソッドで実施されるビジネススクールの授業空間では、知識よりも「姿勢」が求められます。
参加型の議論を促す空間
ビジネススクール最大の特徴とも言える馬蹄形教室では、黒板レイアウト、照明輝度、椅子の高さ座り心地、IT装置まで全て計算され、受講者同士が対話しやすい環境を実現。ビジネススクールにおける学びの環境として追求すべきは「多忙な社会人がどこまで学修に集中できるか」、参加型授業に適した環境がビジネスリーダー教育を加速させます。特に近年、ビジネススクールの教員が重視しているのが、ケースメソッドやフィールドメソッドを活用した参加者中心型の教育手法(Participant Centered Learning)であり、教員主体となる座学教育はすでに過去のものとされています。
国際認証を有する教育環境
ビジネススクールの概念は、日本国内では2000年以降に普及しはじめたこともあり、多くのビジネススクールのコアカリキュラムや教育手法は未成熟というのが現実。各スクールの良し悪しを判断する基準は様々ですが、ビジネススクールのミッション(人材育成目標)やビジョン(ビジネススクールとしての方向)によって一貫したポリシーを有しているのは少数派。他方、世界ではビジネススクールの質的・量的な要件を評価し認証する仕組が「国際認証」として確立されています。ビジネススクールを認証する団体は、AACSB(米国)、AMBA(英国)、EQUIS(欧州)と世界に3種類存在し、国際認証なしではビジネススクールとして認知されないというのが国際社会の厳しい現実です。
ビジネススクール世界ランキング
名古屋商科大学ビジネススクールは、米国ハーバード大学で開催された第8回Eduniversal World Convention(10/12-15)にて発表された世界ビジネススクールランキング2015において「国際的に大きな影響力を持つトップビジネススクール」として認定されました。また、Eduniversalによる地域別ランキングでも、昨年度に続いて日本部門で5位にランクイン。世界に20,000存在するといわれるビジネススクールのトップ1,000校のうち、さらに上位300位以内であることを示す今回の評価は、本学が日本を代表するビジネススクールとして世界的に認められている証と考えております。
国内ビジネススクール | 国際認証 | 学位 |
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名古屋商科大学 | あり | EMBA/MBA/MSc |
慶應義塾大学 | あり | EMBA/MBA |
早稲田大学 | あり | 修士(専門職) |
一橋大学 | あり | 修士(専門職) |
京都大学 | なし | 修士(専門職) |
神戸大学 | なし | 修士(専門職) |
東京理科大学 | なし | 修士(専門職) |
最高の教育環境の整備
ビジネススクールとしての過去の歴史と未来へ向けた革新を体現した教育環境は、イノベーションを生み出す環境としてビジネスエリートに様々な刺激を与えてくれます。中世の修道院をモチーフにしたゴシック様式のエントランスから最上階の小型放送局レベルの最新設備ホールまで、ビジネススクールとして積み重ねてきたマネジメント教育の基盤と30年先のマネジメント教育を見据えた未来がここにあります。
概要 | 主な用途 |
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大ホール | 各種式典、コンサート、学会等 |
イノベーションラボ | 課題発見型の授業等 |
スイート | 企業研修など |
中教室 | 課題解決型のディスカッション |
大教室 | 学会、合同セッション |
研究室&ライブラリ | ケースゼミや自学自習 |
ラーニングサロン | レストランや同窓生ラウンジ |
エントランス | 事務局や各種会議 |
ビジネススクールでの人脈形成
自分の能力を高めるために自己投資の場として機能するビジネススクール。決して安易ではないその決断に価値があると私たちは考えています。職場でも教室でもない、ビジネススクールには利害関係のない人が集まるからこそ新しいビジネスが生まれます。同じ意識を持つ人々が交流する物理的な空間として、在籍中、終了後、プライベート、ビジネスなど生涯を通じて価値のある交流を行うことができる環境と言えます。
ビジネススクールでの人材育成
ビジネススクールとは単に個人が将来のキャリアアップを考えて参加するだけではありません。ビジネススクールとは企業が人材育成の一環で社員を派遣する場でもあります。集合研修ではなかなか実現することが難しい参加者の多様性と創造性豊かな議論による「他流試合」を通じて、社員の能力を引き上げることが可能になります。ビジネススクールに派遣といってもMBAを取得することを目的としたものから、1科目単位での参加まで多様なスタイルが用意されています。
ビジネススクールに求められる教育環境
ビジネススクール教育において、知識の修得ではなく姿勢を育成する事という点は共通目標です。この目標を実現するためには、ケースメソッドもしくはフィールドメソッドと呼ばれる参加者中心型のビジネススクール教育が欠かせません。こうしたビジネススクールが得意とする参加型授業(Participant Centered Learning)の場合は教員、参加者、教材、この3つの要素が高いレベルで結びつく環境の構築が欠かせません。
ビジネススクールでは、未知もしくは想定外の条件・環境において的確な判断が出来る人材を育成しなければなりません。名商大ビジネススクールはこうしたフロンティア人材の育成をミッションとして掲げ、国際認証に裏付けられた「世界に通用するビジネス教育」を推進し、世界トップレベルのビジネススクールと提携ネットワークを構築し「グローバルキャンパス」を実現。ハーバードビジネススクール、MITスローン、IMDビジネススクールの協力の下でビジネススクールとして日本初となるビジネススクール専用キャンパスが完成しました。
社会人の学び直しを推進する「専門実践教育訓練給付制度」
文部科学省「職業実践力育成プログラム」(BP)に認定されたことにより、厚生労働省「専門実践教育訓練給付制度」の対象講座に指定されました。これにより、2016年4月以降に本学に入学する学生で、支給要件を満たし修了した場合、教育訓練経費の一定の割合額(最大112万円)がハローワークから支給されます。