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留学レポート
Student Reports
名古屋商科大学ビジネススクールは、MITスローン経営大学院における短期のEMBAへの参加を支援しています。
2017年3月19日から1週間、ボストンへ短期留学をして来ました。1週間のボストン滞在中3つの大学/研究機関の開催するプログラムに参加しました。参加したプログラムは、マサチューセッツ工科大学エグゼクティブ・エデュケーションのサプライ・チェーン・ストラテジー&マネジメント(2日間)、プロジェクト・マネジメント・インスティテュートのプロフェッショナル・ディベロプメント・イベント(半日)、シモンズ・カレッジ・ビジネススクールで開講の女性のリーダーシップ・プログラムの授業(1日)の三つでした。
MITでサプライチェーンの授業を受講した理由は、勤務先の航空機メーカーでサプライヤー品質管理の仕事をしていて、企業のトップがどのような戦略でサプライヤーを選定し管理するのか気になっていたことと、事務局からの案内でMITの社会人向けショートプログラムでサプライチェーンについてのプログラムが開講されていることを知ったこと、学校の春休みとショートプログラムのタイミングがうまく重なったことなどから、迷わずに留学を決めました。
MITの授業を受けての感想、それはまさに「MITは理系だ」の一言でした。名古屋商科大学ビジネススクールの授業ではディスカッションを重視しアイデアを拡散させますが、MITでは理系的なアプローチを取り、たくさん計算を行うことで一つの課題に一つの答えを求めるような、対極のアプローチを取っている印象を受けました。例えば、サプライチェーンにおいて在庫を持つことがなぜ悪いのかについて、クラスディスカッションではなくクラス全体で計算をしました。文系の私ですが留学前にたまたまシックスシグマで統計学の勉強をしていたことが幸いしました。私の参加したMITプログラムでは、通常のビジネススクールで学ぶようなスタンダードなフレームワークは一切使われず、MIT独自のフレームワークをたくさん紹介されました。アプローチの違いや新しいフレームワークを見せつけられ、ガチガチに固められていた名古屋商科大学ビジネススクールのフレームからリフレームされました。さらに使用されたケースの一つが、偶然にも私の勤めている会社だったことで、自分の会社を別の視点から見ることができ興味深かったです。
MITのプログラムへの参加者は30人程度で、半数が米国外から来ていました。南米が多数で、中東、ヨーロッパ、ロシアといった各国からの参加でした。女性はわずか4人だけで、名古屋商科大学ビジネススクールの女性比率と同じくらいでした。(世界的にまだ女性の進出はまだ進んでいないのでしょうか?)アジアからの参加者は私のみでした。マイノリティということで居心地はあまりよくなかったですが、出だしのグループディスカッションの発表をさせられたりして度胸はつきました。
2日間という短いプログラムでしたので、中長期の留学と比べると学んだことはあまり多くないのかもしれませんが、2日間だけでも名古屋商科大学ビジネススクールのフレームから抜け出して、別の視野から物事を眺めることができたことは大変有益だったと思います。
MITのプログラムの翌日、ボストン郊外ウェークフィールドのシェラトンホテルで開催のPMIのプロフェッショナルディベロップメントイベントに参加しました。ボストンエリアに住むPMP(プロジェクトマネジメントプロフェッショナル)が100人くらい集まり、プロジェクトマネジメント分野のトピックについて、World Café(大人数でのブレインストーミング)をしました。ディナーつきのソーシャルイベントということで、リラックスした雰囲気で美味しい料理を楽しみながら、地元のPMPの仲間たちとネットワーキングや意見交換をしたことは大変よい経験となりました。
ボストン留学最終日、シモンズカレッジのビジネススクールで開催の女性のリーダーシップ・プログラムの授業を一つ受講しました。参加者は15人ボストンの女性プロフェッショナルでした。シモンズの授業形式は名古屋商科大学ビジネススクールに似ていてディスカッションがメインで、且つ、女性参加者のみの講義でした。アメリカにおいて女性の社会進出は進んでいるものの、管理職以上の割合がヨーロッパと比べて低いということや、隠れた女性への偏見や差別がまだ残っていることをケースで学びました。また女性がリーダーシップを引き受ける際に注意するべき点など、実用的な講義およびディスカッションも行われました。
わずか一週間のボストン留学でしたが、名古屋商科大学ビジネススクールの枠を外れて、別の視点から物事をながめ、別のアプローチで問題に着手するということができたことは非常に有益だったと思います。社会人大学院生として長期間の休みを取りにくい方には、数日間で完結するショートプログラムをおすすめしたいと思います。
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