A DDP study abroad report from Syed Faraaz, who participated in Double Degree Program at Luiss Business School in Italy from September 2021 to June 2022.
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留学レポート
Student Reports
国籍問わずバックグラウンドの異なる相手にきちんと自分の考えを伝える力を身につけたいと考え、名古屋商科大学ビジネススクール2年次に、本学の交換留学制度を利用してフランス・Toulouse Business Schoolに留学しました。私は以前仕事でインドに4年間駐在し、インド人の方に対しては十分考えを伝えることが出来るようになったものの、とりわけ欧米の方に対して伝える能力が足りていないと痛感し補強する機会を探る中で留学という選択肢があることを知り検討を始めました。目的を果たすにはオンライン授業ではなく現地に渡航したいと考えるも、仕事を退職する必要があったため当初は正直躊躇しましたが、二度と無い貴重な機会と捉え家族帯同で渡航することを決意しました。
Toulouse Business Schoolを選択した理由は、同校は国際認証トリプルクラウンを取得し、トップクラスの学校であること、アカデミックなカリキュラムであること、対面で授業を提供していたことです。他国、他校も検討しておりましたが、本学の先生方、事務局の方々にもアドバイスを頂いた上で、自身の目的に適うと考え同校に決めました。
私が申し込んだのは、同校のMaster in Managementです。プログラムは、前半9週間、後半5週間の2パートに分かれており、前半6科目より自由選択、後半1科目を選択します。授業は平日の日中に行われ、1授業当たり3時間、対面授業をオンラインでも接続するハイブリッド形式で提供されました。私は下記授業を受講しました。
基礎を固める多様な授業が提供されており、参加者は興味のある分野を選択することができます。授業を担当する講師陣は、実務、アカデミック両面で経験のある方が多く理論の説明に実務経験を交えるなど受講生が理解しやすい工夫をしている点が印象的でした。 同校ではほとんどの授業をFrench・Englishの2パターンで提供しており、私は全てEnglishコースを選択、各授業参加人数は20人から30人で約半分がフランス人、残りが海外からの留学生で非常にグローバルなクラス構成ですが、ほとんどが欧州内の留学生で、自分を含めアジアからの留学生は稀でした。
講義形式はレジュメを使った座学、グループワーク、発表がメインで、インプットした情報をすぐに手を動かしアウトプットすることで知識の定着を図っている様です。名古屋商科大学ビジネススクールのケースメソッドによる学習とは対照的で、大学生の時に受けていた授業形式に似ている久しぶりの感覚も刺激的でした。グループワークでは多国籍チームで一つの成果物を作り上げる必要がありましたが、例えば働き方に対する各国の考え方の違いから人事戦略のアプローチで皆意見が分かれるなど、日本の常識を一度クリアにして且つ他国の常識をイメージが湧かなくても受入れて考えるという、留学ならではの経験を積むことができました。 各授業の理解が深まったのは勿論ですが、受講生間の会話を通じて柔軟に考える癖を付けることが出来たのは貴重だったと思います。
Toulouse Business Schoolでは授業、テスト、事務手続きまで効率的に実施するためオンラインツールが非常に充実していました。具体的には、授業のレジュメ配布、動画による事前学習、課題提出、試験、渡航前書類提出、データベースアクセス、ミーティングルーム予約など、ありとあらゆる事柄をオンラインで完結させています。一方、留学生へのサポート、講師とのコミュニケーションはオフラインも重視しており上手くバランスを取っている様でした。
勉強、子育て、全てにおいて非常に良い環境でした。トゥルールズは南仏に位置し、パリ、リヨン、マルセイユに続くフランス第4の都市で、航空機メーカーAirbus社本社と工場がある街です。ピンクシティと呼ばれレンガ造りの非常に美しい街並みが残り、気候は比較的温暖で人々も穏やか、生活費もパリの約半分程度と言われています。通常学生は多数ある学生アパートに入居しますが、私は2歳、4歳の小さな子供2人がいたため住居は家族が住める家具付きアパートを借り、キャンパスまでは自転車通学、片道10分でした。学校が推薦する不動産屋を通し渡航前に部屋を決め、スムーズに入居しその後も特にトラブルが無かったことはうれしい誤算でした。
Toulouse Business Schoolの図書館設備が充実しており、自習スペースが十分あり印刷も無料、時間があれば好きなだけ勉強に打ち込めます。子連れとしては、市内に子供が遊べる公園が多数あり何より人々が子供に対して温厚に接してくれる点が非常に助かりました。フランス国内でもトゥルールズは子育てがし易い都市で、QOLを上げるため移住してくるフランス人も多いとのことです。
食事に関して、日本食料理屋の店舗数は少ないものの、アジア食材店で調味料類の調達は可能なため自炊をすれば特に不自由はありませんでした。またフランスといえばワインですが、種類は無限大、安くて美味しいワインが簡単に手に入りましたので、ワイン好きな方にとってはこの上ない生活環境だなと思いました。
コロナのためいつ対面授業が打ち切られオンラインに切り替わるか分からない状況でしたが、結果的に全て対面で授業は行われ他受講生と直接議論を深めることで、当初設定した目標はある程度達成し、留学という選択をして良かったと感じています。多くの授業ではコロナや時事に関連した内容が盛り込まれており、Toulouse Business Schoolの授業の質の高さも感じました。短期留学ではありましたが、この貴重な経験を今後のキャリアに活かしていきたいと思います。
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