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高野広樹: NCCU Summer Program 2024留学レポート

【Program Overview】
台湾国立政治大学(NCCU)は、ビジネスや法律分野において卓越した実績を誇る台湾屈指の名門大学です。特にMBA/EMBA教育ではAACSBやEQUISといった国際認証を取得しており、世界的にも高く評価されています。本プログラムは“Global Immersion in Asia”というテーマで企画された2週間のプログラムで、台湾現地のMBA生に加え、日本、米国、カナダ、フランスなど、世界各国から集まった約15名のメンバーが参加しました。


【Session 1:  Corporate Sustainability and Financial Strategy】
全体を通じて、ESG経営やインパクト投資の現状について国際的な視点で学ぶことができる、大変有意義な経験となりました。授業では、クレディ・スイスのインパクト投資を題材にしたケースディスカッションや、欧州を代表する資産運用会社であるアムンディの台湾オフィス代表の講義、精密機器加工業のJanman Precision社の工場見学など、台湾のビジネスのリアルな姿を体感できる内容が盛り込まれていました。英語でのクラス討議は予想以上に大変でしたが、NUCBで学んだ知識を活かし、積極的に発言するよう努めました。アジアにおいて、社会的責任投資の比率はシンガポールや台湾が最上位である一方、日本は大きく遅れている現状を知り、愕然としました。ESG評価の方法論には議論の余地があるにせよ、世界の潮流を見失わないよう視野を広く保つ必要性を痛感しました。

【Session 2: Where Advance Technology Meets Rich Culture】
2週目も、座学だけではなく、フィールドワークやグループ発表など、多角的な学びを得られるよう工夫が凝らされていました。Design Thinkingの授業では、Apple社のケースを用いたクラス討議の後、ゼロカーボンシャンプーを製造・販売するO’right社を訪問し、台湾から世界に向けてブランドを発信するために奮闘する社員の皆さんの熱意に感銘を受けました。また、最終日には台湾におけるフードデリバリー事業の将来戦略を題材にしたグループ発表を行いました。国籍や経歴が異なるメンバーで即席チームを組み、プレゼンの準備を進めるのは大変でしたが、協力して取り組んだ結果、高評価を得ることができました。後で聞いたところ、チームワークを重視する教育方針はNCCUのポリシーだそうです。このプログラムを通じて、NUCBの授業と似た雰囲気を感じたのは、そのような背景があったからだと理解しました。

【Cultural learning】
本プログラムでは、台湾の歴史や文化を学ぶ授業があり、さらに台湾現地メンバーとの対話を通じて台湾の人々のアイデンティティに触れることができました。台湾は中国的文化を有しながら、その成立背景から民主主義を基盤としたオープンさとフロンティアスピリットを持ち合わせてる点で米国的でもあります。中正紀念堂という蒋介石の記念碑には、現代的リーダーの素養にも通じる「倫理、民主、科学」という文字が刻まれ、その佇まいはワシントンDCのリンカーン像と酷似していました。また、台湾は日本統治時代の影響から、きめ細やかな日本的価値観も共有しており、これは現在の台湾における半導体産業の発展に繋がっていると感じました。さらに、前述のとおり、ESGについては最も先進的である欧州に追随しています。このように、世界に目を向けて優れた点を貪欲に取り入れていく姿勢が、現在の台湾の活力に繋がっているのだと感じました。今回の短期留学は、私にとってかけがえのない財産となりました。授業はハードでしたが、全力で取り組んだからこそクラスメイトとの強い絆が生まれ、今後も連絡を取り合える関係を築くことができました。社会人になってからこのような海外留学の機会を得られるとは夢にも思っていませんでした。名古屋商科大学ビジネススクールに心から感謝しています。この貴重な経験を今後のキャリアに活かしていきたいと思います。

完全なオリジナルレポートについては、以下のファイルをご覧ください。