名古屋商科大学大学院では、日本を牽引してきたビジネスリーダーをお招きして、ビジネス公開講座を開催しています。
今年度は「日本企業を考える」というテーマで、日本企業の特徴、その抱える問題点や将来像などについて、実際に経営に携わったプロフェッショナルに経験談を語っていただきました。

本日は三菱商事株式会社常勤顧問 小島信明氏をお招きして『三菱商事が考える新事業と海外展開』というテーマで開催いたしました。

日本の商社は、従来のトレーディングビジネスから事業投資ビジネスに軸足を移し、冬の時代を乗り越えてきました。それまで誰も取り組んだことのない新規事業分野の開発に10年間携わってきた小島氏は「三菱商事の将来の収益の柱」となる分野の特定・開発を使命に次世代エネルギー・環境・水に特定し、１１０件の役員審査案件を通し、約３千億円の投融資を実行した実績をお持ちです。

石油エネルギーがまだまだ主流だった時代に、様々なリスクを抱えながら再生可能エネルギー発電事業への参入を立案し、社内からの「今やる必要性があるのか」という逆風のなか、市場の早期参入による場所などのメリットやタイミングの重要性、商社の強みを活かすことなどを提示し経営陣を説得しました。
「技術で勝ちビジネスで負ける」ことのないためにも、長期的な視野と信念を持つことが大切です。

今回の講演では、小島氏の社内意見も変えていくパワフルなビジネス交渉術のヒントも盛りだくさんの内容でした。
誰も成功の確信がないからこそ、経営判断において何を大切にすべきかをご自身の実際の経験をもとに熱い思いを語っていただき、参加者の方も聞き入っていらっしゃいました。

名古屋商科大学大学院では、日本を代表するプロフェッショナルをお招きして「ビジネス公開講座」を開催しています。
毎回、講演者の豊富な経験から語られるエピソードやビジネス実務で培われた独自の視点など、興味深いお話しをしていただいています。

今後も、実際のビジネスシーンや学びの場に於いて皆様にとって有益となるような、魅力的な内容をお届けして参ります。どうそお楽しみに！