一般社団法人事業承継学会との共催による研究会が、名古屋キャンパス丸の内タワーで開催されました。
株式会社北見式賃金研究所所長の北見昌朗氏が講師を務め、「老舗に学ぶ、永続的発展の秘訣」として講演されました。
北見氏は地元経済新聞の記者としてご活躍された経験をお持ちです。日々経営者に突撃取材をするなかで、社長たちの生き様に感銘を受け、自らも経営者になりたいと一念発起。コンサルタントとして独立され、中小企業の賃金制度の提案をされています。
そんな北見氏の「ライフワーク」は、地元企業を取材して今日まで生き残った秘訣を聞くこと。その結晶が著書「愛知千年企業 江戸時代編」「愛知千年企業 明治時代編」(中日新聞社)で、まもなく続編「愛知千年企業 大正時代編」も出版予定です。
講演では北見氏が実際に見てきた企業の事例をもとに「生き残る経営」について語られました。北見氏が取材を通じて感じたのは「オーナー経営の強さ」。未上場のオーナー経営者は短期的な視野で経営を考える必要がなく、その「単位」は言ってみれば「代」。「先代/自分の代/次代」という代単位での見方です。長い視野で見るのとでは経営の正否がまったく違って見えてきます。「大きくするばかりが能じゃない。問題は中身だ」などど、具体例を挙げながら話されていました。
本学は事業承継人材の育成に力を入れています。
全国初の産学連携による後継者育成を育成する取り組みとして、ことし7月に愛知県信用金庫協会の会員金庫15金庫と連携して「名古屋商科大学事業承継研究所」を設立。
教員と各信用金庫職員が研究員となり、親族内承継を目的とした事業承継者人材育成を協同で実施しています。
▼名古屋商科大学大学院 事業承継人材育成/名古屋商科大学事業承継研究所