コロナ政策の費用対効果
新型コロナ感染症そのものについて解説した多くの本とは一線を画し、本書ではコロナ政策の効果と費用について数量的に分析します。政策的にどのように対処すべきであったのか、数量的に費用対効果を考えると、驚くべき事実が明らかになります。国境権益の評価、PCR検査を巡るスンナ派とシーヤ派の対立、緊急事態宣言の効果、医療資源の動員体制、そもそもコロナ不況の本質とは何か、個々の不況対策などについて数量的評価を入れて論じます。より効果的に命を救い、経済の犠牲を少なくする方法があったはず。多岐にわたる政策の当否を検証し、今後あるべき政策を提言しています。
著者は、経済企画庁国民生活局国民生活調査課長、調査局海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長、株式会社大和総研専務理事チーフエコノミスト、早稲田大学政治経済学術院教授、日本銀行政策委員会審議委員などを経て、現在名古屋商科大学ビジネススクールで教鞭を執る。著書に『昭和恐慌の研究』(共著、東洋経済新報社、日経・経済図書文化賞受賞)、『日本国の原則』(日経ビジネス人文庫、石橋湛山賞受賞)など多数。