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名古屋丸の内キャンパスの免震構造

名古屋丸の内キャンパスは、高さ約90mという高層建築物。

それゆえ、いずれ発生すると考えられている東海地震への対策もしっかりしています。
桜通沿いにそびえ立つキャンパスは、最新の免震構造を有しています。

名古屋でも免震構造を持つ高層建築物はそれほど多くなく、日本のビジネススクールとしては最大級の規模を誇る免震構造です。

ここでは、その免震構造についてご紹介します。


建物の地震対策について

そもそも、建物の地震対策には、「耐震」「制震」「免震」があり、それぞれ特徴があります。

耐震建物自体の強度を上げて、地震に耐える
制震建物内に制振部材を設置し、地震の揺れを吸収する
免震建物と地盤を切り離し、地震の揺れが建物に直接伝わらない

この中でも免震は、建物内はもとより、建物自体の被害も特に軽減できると考えられており、地震対策のグレードも最高級です。

名古屋丸の内キャンパスでは、4つの免震装置を組み合わせています。

では、免震装置には何があるか。

免震装置には、大きく分けて「アイソレータ」と「ダンパー」の2種類があります。

アイソレータは、建物を支え、地震時に建物をゆっくりと移動させる働きがあります。
しかし、アイソレータだけでいつまでも続く揺れを止めることはできません。
そこで、ダンパーが登場します。
ダンパーに建物を支える働きはありませんが、地震の揺れをおさえる働きがあります。

この2種類の装置を組み合わせることで、免震構造が出来上がります。

名古屋丸の内キャンパスで採用している免震装置

アイソレータ積層ゴム直動転がり支承
ダンパーロック機構付オイルダンパー鋼製ダンパー
1.積層ゴム

1つ目は、積層ゴム。
これは、アイソレータの1つです。

積層ゴムは、ゴム(柔)と鋼板(硬)が交互に積み重なってできています。

「ゴム」(柔らかさ)
→地震時に水平方向にゆっくり揺れ、地震の揺れができるだけ建物に伝わらないようにする。
「鋼板」(硬さ)
→重い建物を安定に支える。

しかし、積層ゴムのゆっくりとした揺れは、地震がおさまってから元の位置に戻るのに時間がかかります。そのためにダンパーの併用が必要となります。


2.ロック機構付オイルダンパー

2つ目は、ロック機構付オイルダンパー。
名称にある通り、これはダンパーの1つです。

オイルダンパーは、その名の通りオイルの粘性を利用したものです。
粘性という摩擦の抵抗を利用して、いつまでも続く揺れをおさえます。

3.直動転がり支承

3つ目は、直動転がり支承。
これは、アイソレータの1つ。

転がり支承は、建物の荷重をボールベアリングで支え、地震時にはボールベアリングがレールを転がり移動することで、地震の揺れができるだけ建物に伝わらないにします。

※ボールベアリングとは…
車輪やモーター等をスムーズに回転させるために必要不可欠な部品です。

レールの配置には、十字型やキ型等がありますが、名古屋丸の内キャンパスでは、井型に配置されているものを採用しています。


4.鋼製ダンパー

最後(4つ目)は、鋼製ダンパー。
そのままですが、これは鋼で出来たダンパーです。

見方によっては、建物を支えているような感じですが、その働きはありません。
鋼(金属)の粘性を利用して、いつまでも続く揺れをおさえます。