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税理士からみたMBAとは

#税理士 #MBA #資格 #中小企業診断士

経営大学院又は大学院の経営学研究科の修了生は、MBAホルダ-と言われていますが、海外のMBAと日本の経営学修士とは似て非なるものです。

税理士法人経営者が経験したMBA講義


ケース・スタディを中心とした討議方式での「白熱教室」で答えのない課題にベストと思われるソリューションを発表し、たたき合いながら、ソリューションの精度を高めていくという実務で行われている手法を教室で、ディスカッションを通して学んでいくのが本当のMBA教育であると思います。

私は、会計ファイナンス研究科の教員でもありますが、比較的大規模な税理士法人の理事長として、経営の第1戦に立っております。今では職人としての税理士は卒業して、経営者としての税理士という立場に立っています。

先般、本学MBAコースで最も社会人院生から評価の高い某教授(ハーバートMBAホルダー)の講義に潜入して講義を受講しました。学生が教授の繰り出す質問に対して、瞬時に挙手をして、回答していく訓練に遭遇し、これは「脳トレ」であると思いました。頭がぐったりと疲れるのです。実務について真剣に考えているときと同じです。

私も講義を受講しながら、自分の税理士法人経営とオーバーラップしていきました。自社ではどのように展開をしたらよいのかを、ついつい考えてしまいぐったりとしたのです。

クライアントから「選ればれ続ける税理士」とは

税理士がクライアントから期待される役割は、税務会計のアドバイス・申告手続業務だけではありません。
税理士法には、それらが税理士業務と規定されていますので、税理士の中には、経営のアドバイスは仕事ではないし、経営の素人である税理士にアドバイスなんかできないという方もいます。そういう方は、自分の業務を敢えて狭く規定し、逆に言えば、経営のアドバイスから逃げているのです。また、事務所経営を真剣にやっていないので、いつまで経っても職員2~3人の小規模零細事務所の所長さんであり続けていらっしゃる方が多いような気がします。

確かに経営で苦労していないと、的確なアドバイスはできないかもしれません。私は、サラリーマンを20年してから税理士になりました。サラリーマンも15年間は管理職をしていましたので、その総括をしてみようという考えで、中小企業診断士の資格を税理士開業後に取得しました。中小企業診断士の試験は、税理士試験と異なり、丸暗記科目ではなく、かつ経営全般に亘って理論的に整理することができ、とても良い試験でした。ボリューム的には、税理士試験1科目分位のレベルですが、経営のアドバイスをしたいという税理士さんには、是非この資格取得をお勧めします。

中小企業診断士試験は試験内容が素晴らしいのですが、名称独占のみでビジネスとして法的に保護されている資格ではありません。理論と実務とは異なりますので、診断士資格で食べていくことは実務能力がないと難しい資格です。しかし、セオリーを整理するこちは経営アドバイスをする上で、とても重要です。経営にも経営学という学問があるように、社会科学的アプローチが必要だと思います。