A DDP study abroad report from Syed Faraaz, who participated in Double Degree Program at Luiss Business School in Italy from September 2021 to June 2022.
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留学レポート
Student Reports
ドイツにある提携校、University of Mannheim Business Schoolで開催されました約10日間のサマースクールにマネジメント研究科所属の岡崎裕樹さんが参加されました。留学レポートが届きましたのでご紹介いたします。
『海外でなければ学べない何かがある。』そう信じて、私は7月初旬にマンハイムを目指して成田を発った。学校からもらった学生のリストを見ると、インド、中国、マレーシア、オーストラリア、フィリピンと国籍は多種多様。しかも日本人は私ただ一人で、学校からリザーブしてもらっているホテルはインド人とルームシェアという、チャレンジだらけの旅だなぁと行く直前になって少々不安になっている自分がいることに気がついた。
授業初日、スタッフによるオリエンテーションが始まると同時に私のドイツ留学生活が始まった。私が通うマンハイムビジネススクールは、ドイツの中でも一番の名門校であり、優秀な学生が毎年集まってくることでも有名である。オリエンテーションで一番印象に残ったのは、大学内にある図書館である。敷地はかなり広く、自習室もQuiet SpaceとWorking Spaceに分かれている。Working Spaceでは、学生同士がディスカッションに使用できるスペースになっていて、ホワイトボード、PCを移すモニターが至る所にあり、全館Wi-Fi完備である。さらには平日であれば24時まで空いているという利便性からも、学生同士が自発的に集まり易い環境が構築されているのは羨ましいと思った。
私が学んだコースは10日間程のコースで、テーマは「Global Marketing with a Specific Focus on Emerging Markets」という新興国向けビジネスのマーケティングに関する内容だった。授業形態はNUCBと同じく双方向コミュニケーションの授業で、講師が投げかけた問いに対し、学生が発言するといった進行方法である。授業の内容は予備知識もあったため英語でも理解できるのだが、困ったことに発言が出来ない。それが私にとっての厚い壁となった。英語のコミュニケーションには自信があったのだが、マーケティングを英語で学んだのは初めてで、先生からの問いに対して自分の考えをまとめ、それを英語で話すことの難しさを痛感した。ケーススタディでは、①LG(韓国の情報通信メーカー)②ユニリーバ(世界第3位の消費材メーカー)に関するもので、講師が提示したCase Questionに対し、各グループが10分程度の発表内容としてまとめ、全体に向けて発表するというものだった。私のチームメンバーの国籍はオーストラリア、中国、インド、日本(私)の4人。同じホテルの部屋でふざけながらワイワイと発表用の資料を作ったのは、今でも懐かしい思い出だ。いいチームワークのおかげで発表も何とか乗り切ることができた。
一日の生活の流れは、午前中は授業、午後はアクティビティとなっている。
授業ではあまり話さなかった人とも、アクティビティを通して徐々に打ち解けていくことが出来た。言語の壁(英語の各国による独特のイントネーション)もあったが、お互いの性格や考え方が分かってくると、たいした問題ではないように感じてくるのは不思議だ。逆にどれだけ英語力を高めても、会話で必要に応じた受け答えを実践で行う経験がなければ、何も知ることができないのではないだろうか。いずれにせよ、同じ経験を積み上げていくことでお互いの距離は近くなり、自然とプライベートな話にも華が咲く。その経験そのものが非常に心地よかった。
考えてみると、私達は無意識のうちに国籍に対してステレオタイプを持ってしまっているように思う。その理由は、実際に話したり交流したりする機会がないから仕方がないことかもしれない。社会人になって、日常業務で英語を使うことが少ないなら、なおさらそのイメージを崩すことは難しい。私はこの留学を通じて、その自分のステレオタイプを少しは崩せたのではないかと思う。文化は違えど、どこかに共通の考え方は必ずある。それを見つけるか見つけないかで私達の世界観は大きく広がるのではないだろうか。
アクティビティの一環として、John Deere 社(世界最大級規模の農機具メーカー)の会社訪問を行った。会社の成り立ちの説明から始まり、社員食堂での食事、工場見学と非常に充実した内容だった。社会人になってから社会見学に行く機会はめったにない経験なので、全てが新鮮で小学生のようにワクワクしながらあっと言う間の半日だったように感じた。その中でも一番印象に残ったのは工場内の見学である。工場内では、順を追って案内者に説明して頂けるので、どこで何をしているのかが分かり易かった。(壮大な規模の機械に圧倒されっぱなしだったが…)スタッフはチームを組んで仕事をしているが、驚くことに彼らのチーム内にはボスがいない。全員がスペシャリストで自分の仕事は全て見える化(タスク、業績等のグラフ化)され、お互いを評価し合うシステムが成り立っているようであった。壮大な組織を動かしている人各々が、独立して仕事に取組んでいる姿は見習う必要があると感じた。
あっと言う間の11日間、それがフェアウェルパーティーで感じた正直な感想だった。不安ばかりで始まったドイツ留学だったが、終わりが近づくにつれて何もかもが愛おしく感じる。言語の壁を持ちながら、授業の予習に最後のテスト…。楽しくはありつつも、決して楽な留学生活ではなかった。しかし、温かいスタッフとかけがえのない仲間に囲まれて、無事にこの留学を終えることができたことには本当に感謝している。
そして、この文章を最後まで読んで頂いた方に一つだけ私からお願いをさせて頂きたい。ぜひ、現地で生の体験をしてほしい。そこでグローバルってどういうことなのかを改めて考えてほしい。名古屋商科大学ビジネススクールの提携先ならば、体験して損になるようなプログラムは決して用意していないと思う。私にとっても大きなチャレンジではあったが、色んな刺激を受けたことで、今後の自分の考え方に広がりを持つことが出来たと確信している。
東京校 マネジメント研究科所属 岡崎裕樹さん
本学は世界各国100校以上のビジネススクールと提携を結んでおり、そのほとんどの学校で授業料免除で交換留学に参加いただけます。ご興味のある方は大学院事務局までお問い合わせください。
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