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留学レポート
Student Reports
2016年10月4日-7日参加レポート
メキシコにある提携校、IPADE Business Schoolで開催されました短期EMBA International Week, “Entrepreneurial Solutions to Poverty”へ、本学マネジメント研究科所属の池田さんが参加されました。
IPADE Business Schoolは、1967年設立、約50年の歴史があるビジネススクール。Mexico, Monterrey, Guadalajaraの三つのキャンパスがある。今回参加したInternational weekは、Mexicoキャンパスで行われた。Mexicoキャンパスは、メキシコの空に馴染む印象的な建物と芝のコントラストが美しいキャンパスである。大学のミッションには、Social responsibilityやChristian valuesといった言葉が混じり、世界に貢献するグローバルリーダーの育成に力を入れていることがわかる。
Mission
To educate leaders with a global vision, a deep sense of social responsibility, and Christian values that will have a positive impact on their organizations, society, and the world.
今回のInternational weekは、世界各国から200名以上の参加があった。中南米からの参加者が一番多く、2/3以上を占める。メキシコからはIPADEの3キャンパスからの参加者、またドミニカ(BERNA)、コロンビア(INALDE)ブラジル(ISE)、ペルー(IESE)、アルゼンチン、ウルグアイ(IEEM)、グアテマラ(UNIS)からの参加者がいた。その他、北米はアメリカ(George Washington Univ., Crummer Graduate School of Business)、カナダ(IVEY、Levene Graduate School of Business)からの参加者がそれぞれ10名程度、ヨーロッパはイタリア(MIP)から5名程度、アジアが最も少なく、ベトナム(RMIT)から3名、日本(NUCB)から1名(私)の参加となっている。
プログラムの公式言語は英語とされていたが、スペイン語を母国語とする参加者が最も多いという事情もあって、実質的な公用語はスペイン語である。こういった公の場で、英語スピーカーがマイノリティとなる体験は初めてだった。通信や交通が発達したグローバル社会といえども、やはり中南米は日本からは遠い存在であり、知らない領域がたくさん存在することを体感できた。
今回のInternational weekのテーマである“Entrepreneurial Solutions to Poverty”に沿って、8つのセッションと3つのレクチャーが行われた。Foxconn(台湾・中国)、Elephant Pumps(アフリカ)など、中南米に縛られず、世界各地で行なわれているケースが取り上げられ、「いかに貧困に立ち向かうか」について、MissionとBusinessの両面から議論した。ビジネスの方法論にとどまらず、「Entrepreneurialであるという事はどういうことか?」という問いが様々な場面で見られた。「貧困に関心がある人は手を挙げてみてほしい」、「次に、貧困に対して何かソリューションの提供、あるいは実践したいと思っている人は手を挙げて」、「最後に、すでに計画を実行している、あるいは実践的なプランを持っている人は手を挙げて」(少し間をおいて)「行動しなければ何も変わらない。来年では遅すぎる、明日あるいは来週の具体的な行動プランがなければならない。最後まで手を挙げ続けられなかった人はよく考えてみてほしい。」というやりとりが印象的だった。
また、各セッションでは、参加者の属する多様な文化や国籍、専門性が十分にいかされていた。私には、日本人として生まれ育ち、エンジニアという専門性を持った人としての意見が求められた。ひるがえると、自分はどういう人間で、自分が生まれ育った環境、文化にどんな特徴があるのか理解しておく必要がある。ビジネス領域でこれから深めなければならないことを発見するだけでなく、自国や自分について積極的に知識を得て、理解を深かめなければならないという課題を発見することができた。
International Weekでは、地元企業の訪問やメキシコの歴史・文化についての理解を深めるツアーが組まれている。交通、ガイド、食事まで全て面倒をみてくれるため、今後International Weekに行く方は参加をお勧めいたします。キッザニアでは、本社から来た説明員が施設内の説明から、企業ミッション、ビジネスモデルやグローバル展開方法、競合他社との差別化の説明までたっぷりと時間をかけてくれた。Historic Centerでは、インカ文明〜メキシコ革命〜壁画運動まで中米地域の歴史と文化を体感することができる。自国民による大きな革命を経験したことのない国の人間としては、とても刺激的であった。
登録から、宿泊、現地交通、スケジュールや資料の案内まで、渡航前の事前サポートはレスポンスも内容も素晴らしかった。様々な情報の提供は、スマートフォンの専用アプリで行なわれていてとてもスムーズだった。アプリを利用して参加者同士のコンタクトを取ることもでき、ネットワーキングの手段としても有用である。
現地でのサポートも、十分な人数をかけて行なわれていて、ホテルとキャンパス間のバス送迎や食事など、困ることは何もなかった。特に食事は、朝食、ランチとも1時間半以上たっぷりと時間が取られていて、コミュニケーションやリフレッシュを含めて配慮されている。日本企業にありがちな慌ただしい食事とは対照的である。
IPADE Business Schoolへの短期留学は、今後の人生に変化をもたらす機会だったと思う。一週間という短い期間ではあるが、リーダーとしての視点、精神、行動力について気づきを得るだけでなく、未開拓であった中南米文化圏への理解を深めることもできた。また、普段と異なる環境に身を置いて学ぶことで、日本での学びでは曖昧になってしまうような自分の課題を発見ることができた。
東京校 マネジメント研究科所属 池田純一さん
本学は世界各国100校以上のビジネススクールと提携を結んでおり、そのほとんどの学校で授業料免除で交換留学に参加いただけます。ご興味のある方は大学院事務局までお問い合わせください。
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