アブストラクト

Ｆ氏は、2007年1月、18年間勤務していた会社を退職し事業を始めた。彼が始めた事業＝商売は、クレープの移動販売であった。これまでの会社での勤務経験とは全く違った分野への挑戦であり、ノウハウを持たない彼はフランチャイズ加盟し、独立開業を果たした。2007年の中小企業白書では、“わが国経済の活性化のためにもシニア層の開業など多様な担い手による、多様な形の開業が増加していることは、望ましい”と書かれており、個人であっても開業する人が増え、その事業が成長し行くことでわが国経済に寄与するものである。本ケースは、こうした白書の資料とＦ氏の実際の起業動機などと比較しながら、Ｆ氏がまずは、この1店舗を安定的な売り上げと利益を確保し、将来的には、多店舗を展開するための戦略をどのように展開すべきかを探るというケースである。

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