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浜松医科大学麻酔・蘇生学講座 2014

#組織変革マネジメント #日本的経営 #公共セクター


アブストラクト

浜松医科大学麻酔・蘇生学講座(以下、当講座)は、開講後37年という比較的歴史の浅い組織である。従来、大学医局講座は教育、研究、診療という3つの領域において主導的役割を担っており、当講座も医学の進歩と医療ニーズの増大に迎合する形で組織の規模的拡大及び質的成長を果たしてきた。しかし、2004年に臨床研修制度が改正されて以降、初期研修医という一般企業では新卒者に該当する医師が、自らの希望で研修先を選べる様になった事で医師の労働市場は自由化が進み、結果として医師の偏在化が日本国内で生じるようになった。労働市場の自由化、医師の偏在化の結果として研修医から「選ばれない」病院となった浜松医科大学医学部附属病院の内部において、当講座は教育、研究、診療のいずれの領域においても問題を抱え、組織の持続的成長が鈍化した状態に陥ってしまった。本ケースは、臨床研修制度の必修化という外部環境の変化を契機として地方国立大学が直面した様々な問題を紹介すると共に、大学医局という組織が今後持続的進化を遂げていく為の必要要件を考察する為の情報を提示したものである。また、大学医局に所属している医師Kという人物に焦点を当て、大学医局に所属する医師のキャリアパスを紹介すると共に、医師のキャリアパスの多様性について考察する為の情報を提示した。尚、本ケースから考察を得る為には、大学医局講座や初期臨床研修制度等、医療業界ではない一般企業に勤務する読者には馴染みのない内容についての理解が必要である為、ケース内で可能な限り詳細な説明を行っている。

詳細情報

ケースID 14-1118
登録 2014
業界 病院
分析領域 企業倫理
ページ数 34
言語 Japanese
ティーチングノート あり