アブストラクト
株式会社クロスメディア・パブリッシングは、創業10年を迎えるビジネス書専門の中堅出版社である。代表の小早川は、出版だけでなく、メディア企業として成長していくことを志向し、創業以来、様々な新規事業に取り組んできたが、ことごとく失敗に終わっていた。これまで、既存事業であるビジネス書出版は概ね堅調であったが、近年、新規事業に注力するあまり、ヒット作が出なくなっていた。危機感を抱いた小早川は、本業の立て直しのため、ビジネス書の新ジャンル「ビジネスライフ」構想を打ち出す。この取り組みを通じて、3年ぶりで10万部を突破するベストセラーの目処が付いた一方、新ジャンル構想自体は、同社の思惑とは異なる様相を呈してくる。本ケースでは、リソースが限られるベンチャー企業が新規事業に取り組む過程における経営者の葛藤や組織の悪戦苦闘を描写している。また、縮小する出版市場において、中堅出版社が自らイノベーションを起こし、事業拡大に向け活動する様子を描写している。
詳細情報
ケースID | 17-1002 |
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登録 | 2017 |
業界 | 出版業 |
分析領域 | 総合経営 |
ページ数 | 23 |
言語 | Japanese |
ティーチングノート | あり |