Women's Global Leaership研究所の活動が本格的にスタートしました。
名商大ビジネススクールでは、本学が研究活動の柱としている「Practice of Leaders」の一つとして、「女性グローバルリーダーシップ研究所(Center for Women’s Global Leadership:CWGL)」を昨年度設立しました。そのCWGLの本格的な活動が2026年度4月からスタートしました。その活動についてご紹介します。
CWGLのディレクターである、本学のRebecca Kim教授の招きで来日したインド・ゴア経営大学院の Dr. Divya Singhal教授は、同経営大学院のCentre For Social Sensitivity and Action (CSSA)のチェアを務めていらっしゃいます。Divya Singhal教授は本学が提供する教員宿舎(名古屋)に2か月ほど滞在し、名古屋丸の内タワーの研究室で研究活動を行い、Rebecca Kim教授と毎週定期的に情報交換を行いながら共同研究を推進し、大阪や名古屋市内及び近郊で活躍する女性へのインタビューを行うなどのフィールドワークも一緒に行いました。これらの研究成果について、Rebecca Kim教授、名古屋商科大学経済学部・西出陽子准教授、及びDivya Singhal教授の3名のリードにより、「Women’s Leadership Towards Green Transformation」と題した初のステークホルダー・ラウンドテーブルがオンラインで開催されました。
本イベントには、日本とインドの研究者、実務家、有識者が参加し、アジアにおける持続可能性とグリーントランスフォーメーション(GX)の推進に向けた女性リーダーシップの役割について、多角的な視点から意見交換が行われました。
ラウンドテーブルには、研究機関、市民社会組織及び政策関連分野から専門家がゲストスピーカーとして登壇。それぞれの研究・実務経験に基づく視点を参加者と共有し、今後の女性リーダーシップの発展に向けて、分野や国境を越えた対話の重要性を議論しました。
続く、セッションは、本学のRebeca Kim教授とDivya Singhal教授がファシリテートして、社会・経済・環境を取り巻く課題が深刻化するなかでの女性リーダーシップの変化とその可能性について、参加者間での活発な議論が行われました。
本イベントでは、ラウンドテーブルならびにセッションでの議論の中で、日本とインドにおける女性リーダーの役割の変化を中心に、持続可能な社会への移行や包摂的な経済成長との関係についても意見が交わされました。
本イベントの総括として、以下の4点のテーマが挙げられました。
1.ジェンダーギャップの解消に向けて
世界的に女性の教育水準は向上している一方で、キャリア形成を阻む構造的な課題や固定的な社会規範は依然として存在している。日本とインドはいずれもジェンダーギャップの改善に課題を抱えており、企業や教育機関における制度的な変革の必要性がある。
2.中小企業の持続性と事業承継の推進
女性は、中小企業(SMEs)の持続的な成長と事業承継において重要な役割を担っている。女性の活躍を促進することは、ジェンダー平等の実現にとどまらず、地域経済や企業活動の安定的な発展にもつながる。
3.地域に根ざした気候変動対策のリーダーシップ
日本とインドの両国では、女性が地域社会における環境・気候変動への取り組みを主導する事例が増えている。こうした草の根レベルの実践は、企業のサステナビリティ戦略やGX(グリーントランスフォーメーション)推進においても重要な示唆を与える。
4.研究成果を政策と実践
研究や現場で得られた知見を、具体的な政策提言や実践的な取り組みへと結び付ける必要性について広く一般社会と認識を共有する必要がある。そのためには、研究成果を社会的インパクトへとつなげる際に、継続的な国際連携と協働の重要性を強調する。
閉会にあたり、Rebecca Kim 教授とDivya Singhal教授は、登壇者および参加者への謝意を表すとともに、女性リーダーシップとサステナビリティに関する研究・実践の発展に向けて、本学とGIMの連携をさらに深めていく方針を示しました。
本学では、CWGLが開催したこのラウンドテーブルを継続的な対話の出発点と位置付け、アジアにおける女性リーダーの育成や、学術界と実務界をつなぐネットワークの強化を目指していきます。