名古屋校では換気・ソーシャルディスタンスを守り、ウイルス感染対策を徹底した上で、2020年度秋学期より対面での授業が運営されています。2020年10月24日開講の及川直彦客員教授による「Marketing Communication」をご紹介します。
この授業では、マーケティングを構成する要素の一つであるマーケティング・コミュニケーションについて、その戦略を策定する能力を養います。マーケティング・コミュニケーションの戦略においてしばしば使われる鍵となる概念群を学びつつ、既存の概念群の適用だけでは対応できない現実の戦略策定の現場を疑似体験していきます。
初日午後の授業では、耳慣れたキャッチコピーが思い出される「インサイド・インテル・インサイド」に基づくケースを使用して、国際マーケティング事業において「intel inside」キャンペーンを拡大し、事業を拡大するのかしないのかについてクラス内で議論を重ねました。企業が大きく拡大する際に以前の失敗をどの様に踏まえ、BtoB企業がいかに自社製品の重要性を一般顧客に伝えるか、ブランディングを立てていくかという顧客とのコミュニケーションでは、マーケティングにおいてどの様に「価値の選択」「価値の提供(創造)」をしてきたか、「バリュー・デリバリー・システム」においてどんなことを選択し、価値を顧客に気づいてもらい、認めてもらえるように導いたか。受講生たちは身近に感じていた「インサイド・インテル・インサイド」のケースにも書かれたキャッチコピーに隠された「価値の伝達」(=マーケティング・コミュニケーション)に気が付き、戦略的に仕組まれていたこの「価値」への気づきを改めて得ることで、「伝達」する際には何にフォーカスすべきか、どの様にマーケティングを仕組んでいくべきかをケースメソッドを通じて学んでいました。