《税理士養成課程》Corporate Valuation and Management 辻正雄教授
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東京で開講された、税理士や会計専門職を目指す方のための税理士養成課程から辻正雄教授による「Corporate Valuation and Management」の授業をご紹介します。 Corporate Valuation and Management この授業は、...
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東京校で開講されている野坂和夫教授による「Managerial Accounting」の授業をご紹介します。
税理士や会計専門職を目指す方のためのTax Accountant Programの授業です。
今や全世界で愛されているディズニー作品。現在、世界中の劇場で公開されている主要なディズニー映画は、ディズニーの2つのアニメ製作部門で手掛けられています。
1つは約95年という長い歴史を持つウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ。もう1つがピクサー・アニメーション・スタジオです。
元々、ピクサーは制作会社CG部門の一つにすぎませんでした。
しかし、スティーブ・ジョブズが買収し、ディズニーが資金を提供したことにより、1995年に公開した「トイ・ストーリー」は爆発的なヒットとなったのです。
これを機に、ディズニーとピクサーの関係は密なものになり、「ファインディング・ニモ」や「モンスターズ・インク」など様々なディズニー映画が世に送り出されてきました。しかし、最も重要なCGの技術はピクサーが提供しており、両者の契約はピクサーにとって不利なものでした。
そのうち資金を提供しているディズニーより、確かな技術を持っているピクサーの方が規模を拡大し、ジョブズによるピクサー有利の契約変更交渉の末、ピクサーはディズニーとの提携を打ち切りました。
ここで重要なのは、提携を打ち切りにするまでの期間です。
1995年に「トイ・ストーリー」が大ヒットしたことにより、ジョブズはすぐにでも不利な契約を解消したかったはずです。
しかし実際は2004年、ある程度時間がたってからの打ち切りとなりました。
その間、一体何をしていたのでしょう。
皆様は「ティガー・ムービー」という映画をご存知でしょうか。こちらはその期間に低予算で制作された映画です。他のディズニー映画と比べて認知度は低いかもしれません。
ディズニーはピクサーを引き留めていた期間、低予算の映画を制作し、ピクサーの技術を少しずつ盗んでいたのです。
これがディズニーが行った『リスク管理』だと野坂先生はお話になりました。
その取り組みは功を奏し、「モアナと伝説の海」や「ラプンツェル」などのディズニー制作の作品を多く世に送り出しました。また、「アナと雪の女王」はディズニー史上最高のメガヒットとなったのです。
とはいっても、ディズニーとピクサーの規模は明白な物で、ディズニーの技術を明確な物にするために提携解消後2年でピクサーを買収しました。
こちらのM&Aはとても特殊な形です。
資金を提供するディズニーと、技術を提供するピクサー。
両社の微妙なパワーバランスの中結ばれ、アニメーション業界の対極にあった2つの企業が1つになりました。
上記のようなM&Aを含め、M&Aにはどのような手法があるのか、どのように戦略的M&Aを実行すべきかをリスク管理の大切さと共に、野坂先生のファシリテートの元、議論を深めました。