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ビジネスパーソンに推奨する3つの解放行動と自治の確立

ビジネスパーソンに推奨する3つの解放行動と自治の確立
三宅 光頼
名古屋商科大学ビジネススクール 教授

NUCBビジネススクールでは、建学精神としてフロンティアスピリットを掲げている。その実現のためラーニングゴール(LG)を設定し、企業倫理と多様性の認識、クリティカル思考とグローバル対応などを学習する。

現在、企業およびビジネスパーソンは様々な課題に直面している。第一は企業倫理としてのコンプライアンスの課題、第二は健全な意思決定と実践的行動の課題、第三は企業収益と社会貢献のバランスの課題である。筆者は、LG修得のため3つの解放行動をビジネスパーソンにお勧めする。第一は自己実現欲求(マズロー欲求5段階説の頂点)からの解放である。自己実現欲求は「現状不満足」による「精神的不健康」を常態化させる。自己実現欲求から自らを解放し、目の前の現実に真剣に取り組むことで「現状肯定」による精神的安定性に気付かされる。第二は知的武装からの解放である。当然、知的は重要だが、過剰な知的武装は知識をひけらかし学歴だけで人物判断し、実践や行動の重要性を軽視させる。原因は知識の偏重にある。知識が過大評価される一方で行動は成果が出るまで過小評価される。Smart Taik Trap(能弁の罠)という言葉がある。知っていることと行動することは全く別物である。知っているだけで実践できると安直に考えてしまう。第三は承認欲求からの解放である。特に上司評価からの解放である。自らの弱さを排除し強みにフォーカスする。原因として、上司におもねる「自身の甘えと欲望」がある。

これらの解放は、自身の健全な意思決定を担保し豊かな人生を送るために求められる視座を与えてくれる。自分が自分の人生の主人公となること、現代の社会は個人として自己を確立させること(自治)が強く求められている。そのためは、次の等式が成り立つ行動をとることを推奨するものである。すなわち「自治=自立+自律+自戒+自省+自責+自浄+自然+自在+自尊+自愛」の確立である。

  1. 「自立+自律」は経済的・経営的自由を獲得すること。
  2. 「自戒+自省」は精神的・観念的自由を確保すること。
  3. 「自責+自浄」は法規的・遵法的自由を醸成すること。
  4. 「自然+自在」は社会的・政治的自由を開放すること。
  5. 「自尊+自愛」は理念的・人道的自由を陶冶すること。

今、この姿勢と行動が求められている。

Reference

三宅光頼 『戦略管理論』青山ライフ出版(2022年)
ISBN-10: 4434295950  ISBN-13: 978-4434295959