アブストラクト
「若者が車を買わない時代」と言われる昨今、日本国内の自動車販売台数は伸び悩んでいる。その理由を、「若者の購買欲・所有欲の減退」と一言で片づけてしまっていいのだろうか。そもそもトヨタは、若者をはじめとする顧客の消費欲を喚起するような車造りが、本当にできているのだろうか。2011 年、東京モーターショーの会場で豊田章男社長は「いつの時代でも車は人々に夢や感動を与える存在であってほしい、楽しくなければ車ではない」と、車が単なる移動手段以上のエモーショナルな存在であることを強調した。一方で、東日本大震災やタイの洪水、歴史的な円高などの影響を受け、自動車業界をはじめとする日本企業は「六重苦」、「七重苦」とも揶揄される事態に陥っていた。そのような環境下、顧客のニーズに合った、ワクワク、ドキドキするクルマを具現化するために、今のトヨタに何が必要なのか。本ケースでは、その答えを「多様性の活用」に見出そうとしている。特に、「女性社員の活用」に焦点を当て、トヨタが抱える課題と解決策を検討する。尚、検討にあたっては、社内の取り組み事例や社員へのアンケート調査結果に加え、多様性を活用した他社の成功事例を取り上げることで、より自由な発想を促そうとしている。
詳細情報
ケースID | 11-1081 |
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登録 | 2011 |
業界 | 自動車・同附属品製造業 |
分析領域 | 企業倫理 |
ページ数 | 23 |
言語 | Japanese |
ティーチングノート | あり |