シスコシステムズ 2014
アブストラクト
Cisco Systems(以下シスコ)は、1984年にいわゆるプロトコルの異なるネットワークを相互接続するルーター機器を開発するベンチャー企業からスタートした。その後インターネットの成長と共にインターネット上を流れるデータであるIPパケットを交換するルーターおよびスイッチと呼ばれるネットワーク機器メーカーとして圧倒的なマーケットシェアを確保するに至った。その基本的な収益モデルは,インターネットを構成するネットワーク機器およびそれに付随するサービスの販売である。本ケースは、シスコのCEOであるジョン・チェンバース(以下チェンバース)が,1993年に前CEOからバトンを受け、どのような戦略で世界一の企業になったか、また2000年に起こったインターネット・バブルを乗越え今後どのような戦略で取り生き残りをかけるかを問う。ITの世界では10年~20年ごとにプラットフォームの変化が起こると言われる。第1のプラットフォームはメインフレームと端末、第2のプラットフォームはクライアントサーバーシステム。第3のプラットフォームは、モバイル、ソーシャル、ビッグデータ、クラウドの4要素で構成される。各段階のプラットフォーム変化は、クレイトンクリステンセン教授のいう破壊的イノベーションそのものである。現在は第3のプラットフォームの創成期であり、この時点で優位なポジションを築けるかで今後の10年~20年が決まる。チェンバースが、これからどのような戦略を取ることでネットワーク業界のみならず、広い意味でのIT業界No.1の地位を確立できるか検討する。
詳細情報
ケースID | 14-1090 |
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登録 | 2014 |
業界 | 通信機械器具・同関連機械器具製造業 |
分析領域 | 総合経営 |
ページ数 | 42 |
言語 | Japanese |
ティーチングノート | あり |