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日本メドトロニック株式会社 2015

#企業組織戦略 #グローバル経営 #ダイバーシティ


アブストラクト

日本メドトロニック株式会社(以下、MJ)は、米国を本拠地とする世界最大規模の医療機器メーカーであるメドトロニックPLC(以下、MDT)の日本法人である。MJは1975年に米国からの医療機器の輸入販売からスタートし、ペースメーカーを始めとする植込み型医療機器を中心に、先端医療機器を日本市場に導入することで成長してきた。2015年1月、MDTは、同じ医療機器分野の大手企業である、コヴィディエンPLC(以下、COV)を買収し、世界最大の医療機器メーカーへとその事業規模を拡大した。COVは、手術器具やディスポーザブル医療機器を中心とした製品ポートフォリオに強みを持つ企業で、MDTの既存事業とのカニバリゼーションはほとんど無く、総合医療機器メーカーとしての製品ラインナップの補完という点においては、最適な買収先企業であると考えられた。一方で、今回の買収は企業規模に大きな差は無い対等に近い買収であり、買収後の統合においてはいくつかの困難に直面することが考えられた。ひとつは企業カルチャーの違いであった。それは、植え込み型の先端医療機器で先進国市場を得意分野とするMDTと、手術器具やディスポーザブル医療機器で先進国から新興国まで幅広い顧客層を得意分野とするCOVとの、事業領域の違いからくるものでもあった。企業カルチャーのほかにもグローバルの組織戦略上のリージョンの組み換えによる、レポートライン変更に伴う現地法人組織への影響、人事システム統合、ITシステム統合、オペレーションフローなど数々の点で統合のハードルがあると考えられた。主人公は、MDT日本法人を統括する社長山田 武である。本ケースは山田の視点で、外資系医療機器メーカーの大型合併が与える現地法人への影響を分析し、買収効果を最大限に発揮するための戦略、シナジーを引き出す最適な組織体制、グローバル市場における日本市場の位置づけの変化と日本法人の役割変化に際した組織戦略のありかたを検討する。

詳細情報

ケースID 15-1085
登録 2015
業界 医療用機械器具・医療用品製造業
分析領域 総合経営
ページ数 24
言語 Japanese
ティーチングノート あり