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東海旅客鉄道株式会社 2015

#リーダーシップ #変革 #日本的経営


アブストラクト

東海旅客鉄道株式会社(以下、JR東海)は、日本国有鉄道(以下、国鉄)の分割民営化を経て設立された東海道新幹線と12線区の在来線を収益基盤とする鉄道会社である。JR東海の前身である国鉄は、モータリゼーションをはじめとする輸送を取り巻く急速な環境変化への対応に遅れをとったほか、予算や役員人事といった経営上重要な決定事項への国政の過度な関与や、不安定な労使関係など、さまざまな問題を抱えていた。赤字経営に陥った国鉄は、再建計画の策定と打ち切りを繰り返しながら、巨額の債務を抱えることになった。国鉄の自立経営を実現するために、少数の職員が、巨大な企業組織を分割して民営化する再建案を打ち立てる。当初、国鉄内部では、分割民営化に反対する勢力が圧倒的に強く、分割民営化の推進派は劣勢に立たされたが、抵抗に阻まれながらも、国政を巻き込み、分割民営化を実現させた。国鉄分割民営化の歴史のもと設立されたJR東海は、変革の歴史に強く影響を受けている。JR東海は、規律やチームワークを重んじる企業文化のもと、輸送サービスのブラッシュアップに取り組み、東海道新幹線は設備増強による速度向上、列車本数の増便を実現し、他の輸送機関に対する優位性を高めてきた。順調な成長を遂げたと言えるJR東海だが、今後は、超電導リニアによる中央新幹線計画の工事に本格的に着手するほか、海外への新幹線鉄道技術の輸出もアメリカの北東回廊において動き出している。本ケースでは、国鉄改革という大きな組織変革の実現とJR東海の今後に焦点をあて、それぞれの局面において必要とされるリーダーシップについて検討する。

詳細情報

ケースID 15-1132
登録 2015
業界 鉄道業
分析領域 リーダーシップ
ページ数 20
言語 Japanese
ティーチングノート あり