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EMBA × 東武鉄道

#EMBA #加藤和彦 #Changing the Game #プラットフォーム競争戦略

大阪校にて6月14日開講の「Changing the Game」をご紹介します。授業をご担当される加藤和彦教授は、今まで数々の外資系IT企業の日本法人での役職を歴任され、現在は、IT企業のプラットフォーム競争戦略や産学官連携のベンチャー育成に関する講演や研究を行う傍ら、企業への助言も行っておられます。本学では、実務とアカデミックの両面を備えた実務家教員から、各分野の研究成果に基づいた理論や知識を実践的な学びを通じて習得することができます。

What shall we do in the situation "Changing the Game"?


本授業では、ビジネスにおける実践的な論理的思考を養成することを目標とし「プラットフォーム競争戦略の思考と発想」を学びます。プラットフォームとは、サービス・製品の供給者とその需要者をつなぐ場のことです。参加者は戦略の理解に必要な原理・フレームワークを学び、実際の経営事例を題材に双方向の議論を行うことで、課題解決力・発見力を培い、実務家としての世界観と視野を広げます。


授業風景

授業1日目は、東武鉄道が日立製作所と共同で構築したデジタルアイデンティティの共通プラットフォームに関するケースを扱いました。鉄道ネットワークを中核とした私鉄型のビジネスモデルを展開してきた東武鉄道が、なぜ異分野であるデジタル領域に挑戦したのか。その背景と戦略をめぐって、教室では白熱した議論が展開されました。
ディスカッションでは、「コロナ禍という外的ショックが、変革の契機となったのではないか」「東京スカイツリーという、従来の鉄道会社の枠を超えた野心的な挑戦が、今回のデジタル戦略にも通じているのではないか」といった観点から、積極的に意見が交わされました。特に注目されたのは、交通・観光・商業といった異なる領域を横断するプラットフォームによって、顧客情報の統合や地域サービスの最適化を図ろうとする戦略的意図でした。
後半では、「公共性を担う企業がデータを活用することへの期待とリスク」といった論点に加えて、「そもそもこの取り組みは何をもって成功といえるのか」「“プラットフォームであること自体が本当に重要なのか」といった、より本質的な問いも投げかけられました。学生同士が立場や仮説をぶつけ合いながら、戦略の意義や評価軸について活発に議論し、実務に通じる多角的な視座を養う時間となりました。