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お金で買えない価値がある。買えるものは...。という広告がありましたが、今回はビジネススクール編。昨年ハーバードビジネススクールでかの有名なマイケル・サンデル氏によるビジネススクール教員向けのセッションがありました。そこでのテーマは「市場取引は本当に正義なのだろうか？」という問いかけでした。
コールドコールは「お金で買えないものを教えて下さい」という先生からの質問。当然ながら「友人」など様々な意見が出てきました。では、結婚式で「友人役」をお願いする代行サービスはどうなる？諸事情で友人を呼ぶことができない場合、人数をどうしても揃えなければならない場合のサービスとして立派に存在します。次に「お金で買ってはいけないものは？」という問いかけがあり「人身売買」という意見が出ましたが、それは本質的に養子紹介業や臓器情報提供サービスと何が異なるのか？という反論が出てきます。
こうした極めてデリケートな話題をテーマにしながら、現代社会が得意とする市場取引の意味を考える事になりました。我々は、市場を通すことでモノ本来が持つ価値が変化してしまっている事に気づいていないのではないだろうか？というメッセージです。MBAの教育は「市場主義的」な要素があることは事実です、サンデル氏の主張は「市場の正当性を疑い」そして「ビジネススクールが盲目的に崇拝している市場を疑え」という内容にも聞こえました。
