飾りじゃないのよ国際認証は:階級社会
前回の続きで、ネットワーキング(お見合い)について続けます。提携の相手との縁組は、お見合い結婚縁組と同じようにお互いの「釣り合い」が考慮されます。それもかなりシビアに評価されるのです。AACSBとEQUISそしてAMBAの 3つの認証を保有しているトリプルクラウンが、世界的な視点での最高級のステイタスであることは説明しましたが、3つ(トリプル)、どれか2つ(ダブル)、1つ(シングル)、ゼロ(何も持っていない)の順で、ステイタスがほぼ決まります。いわゆる値踏みされるのです。当然ながら、自分よりステイタスの上のビジネススクールと提携することが、自分自身の価値を高めることになります。和やかにワイングラスを手にしながら、相手と名刺を交わし、その名刺に刷られている認証のマーク(の数)をさりげなく意識しながら、会話は進んでいくのです。もちろんお互い気の合うかどうかもある程度重要なのですが、そこは馴れ合いではなくビジネスですから、真剣です。では、ステイタスのかなり低い大学からのプロポーズがあったらどうするか?お見合い結婚の縁談の時はどうしますか?そうです、お断りしますよね。もちろん失礼のないように丁寧にですが。はっきりとした階級社会がここには存在するのです。
リクルーター(研究者ヘッドハンター)
ネットワーキング・エクスカーションとして、今回のカンファレンスには開催前日にボスポラス海峡クルーズがありました。アジア側とヨーロッパ側の歴史的な建物や、ため息が出るような豪邸を眺めながら、船上で潮風に吹かれていると、何やら教授っぽくない若い男の人が話しかけてきました。彼は、中国某都市の某有名大学から今回のAMBAのカンファレンスに参加した国際交流部のスタッフで、目的はズバリ招聘教授のヘッドハンティングでした。中国ではビジネススクール間の競争が激しく、トリプルクラウン取得はもちろんのこと、他の有名近隣大学との差別化のために客員教授(Visiting professor)を探しているとのこと。プログラムの多様性の観点から日本からも是非、招聘したいと考えているとのことでした。つい長話をしているとディーン(学部長)も加わり、専門分野の話に花が咲きました。えっつ、その後連絡があったかですか?残念ながらありませんでした(笑)。続きは次回のコラムにて。To be continued. Stay Tuned…