YOKOGAWA M&I 2016
アブストラクト
輸入に頼っていた電気計測器を開発し、産業のマザーツールを国産化することで社会に貢献しようとした創業者に続き、横河電機の歴代社長は”首切りはしない”と終身雇用宣言を掲げ、社員は家族と言い切り、雇用の確保で社会貢献をする経営が横河電機の大きな特徴であった。しかし、多角化拡大策でのアドバンストステージ事業、フォトニクス事業の投資失敗とリーマンショックによる計測事業の売り上げ低迷による営業赤字を引きついだ、新社長は、「社員は家族」から「社員はパートナー」と言葉を変え、事業の多角化拡大から売り上げ利益の大きい制御事業への集中と選択へと経営方針を変更し、赤字事業の清算と大幅なリストラを始めた。ある事業は終息し、人員は別の部署へと移動となった。別の事業は従業員ごと他社へ売却され、企業理念にある「横河人」としての誇りは失われた。希望退職により、若い従業員が大量に退職し、残った従業員の年齢構成が高年齢に偏った。事業整理のかなで、祖業である計測事業を集約した子会社(YMI)の、今後の経営戦略の立案がテーマである。本ケースには横河電機の主体事業である制御事業と、今回、将来戦略を立案する計測事業の、それぞれの製品群、市場や顧客要望、競合他社の状況が記されている。事業ごとの特性と、それらの相関関係、従業員の年齢構成とモチベーションなどを前提として、親会社である横河電機の経営方針に沿うようにYMIのサスティナブルな経営戦略を検討しなければならない。
詳細情報
ケースID | 16-1074 |
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登録 | 2016 |
業界 | 電気計測器製造業 |
分析領域 | リーダーシップ |
ページ数 | 27 |
言語 | Japanese |
ティーチングノート | あり |