アブストラクト
ヘルニアの自費治療PELDに特化したクリニックを経営している医療法人全医会は今年で創20設年を迎え、新病院「あいちせぼね病院」の開院準備をしている。新病院の開設にあたっては創設者である伊藤不二夫の息子、全哉(主人公)が院長を務めることとなり、近い将来、父の後を事業承継する予定である。10年前に、日本国内で病床数20床未満のクリニックとして初めて、低侵襲ヘルニア治療PELDを自費診療で導入した。「奉仕の精神により利益を求めてはならない」との倫理綱領も存在するなかで、周囲の反対を押切り自費でのPELD治療を開始した全医会だが、結果的に多くの患者に受け入れられ大きな成長を遂げることができた。しかし、成長に伴い組織が大きくなるにつれ、創設者不二夫のトップダウン経営により様々な問題を抱えるようになっていた。また、20年前にヘルニア治療のイノベーションと言われていたPELDが近年クリニックでも保険適応化されたことにより安価で普及し、競合が台頭してきたことも大きな課題となっている。このような環境変化のなかで「あいちせぼね病院」を保険診療専門の施設としてオープンすることを決めた全哉の判断は正しかったのか?保険適応PELDへの対応策として、今後どのような戦略を講じていくべきであるか?組織の外部・内部環境の変化に応じた適切なリーダーシップとイノベーション・マネジメントに基づいて、分析、考察していく。
詳細情報
ケースID | 17-1107 |
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登録 | 2017 |
業界 | 病院 |
分析領域 | マーケティング |
ページ数 | 23 |
言語 | Japanese |
ティーチングノート | あり |