原島 秀哲さん
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3C分析、SWOT分析をはじめとしたフレームワークの基礎からマーケティングミックスの手法、企業価値を数字で捉えるコーポレートファイナンスなど、事業の創造に直結する基本的な知識を養うことができました。また...
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PreMBA
東京で開催された、田村正興専任講師による「ヘルスケアにおけるビジネス分析」の授業をご紹介します。
ヘルスケア・ビジネスでは経済学の考え方が重要性を増してきています。医療経済評価(Health Technology Assessment, HTA)は、道路建設など公共事業実施の判断に用いていた経済学の伝統的方法が基になっています。また、ヘルスケア・ビジネスは医療政策の影響を大きく受けますが、その医療政策は研究開発促進税制や新薬創出等加算制度など経済学の知見を基にしているものが多くあります。つまり、現代のヘルスケア市場を考え、予想し、それをビジネスに活かす上では、経済学的思考法を身につける必要があります。
本講義では、ヘルスケア市場を経済学を用いて分析します。知識を増やすことや明日売上が増える方法を知ることが目標ではなく、講義を通じて経済学をツールとして身につけること、今後様々な環境・市場の変化が起こったとしても、身につけた思考法をヘルスケア・ビジネスに応用できることを目標にします。
講義2日目の最初には費用最小化を考えるための基本的な手法である費用効用分析について取り上げました。費用効用分析を取り扱っているニュージーランドの論文を紹介し、分析手法やその過程、より良い分析を行う為に考慮すべき要素はなにかなど受講生から多くの意見や質問が出ました。
その後は研究開発促進税制に関するケースを取り扱いました。「研究開発促進税制を強化するために日本製薬工業協会の立場からどうアピールすればよいか」という質問に対しては多くの挙手がありました。「新薬の開発によって人命が救われ、その分国の税収も増える」といった斬新な視点からの回答もあり、笑いが起こる場面もありました。
「この税制に対する反論はないか」と講師が問いかけたところ、「ある薬品に対して後発のジェネリック医薬品を開発している会社が20社ある」という実例が受講生から上がり、「医薬品市場はすでに飽和状態にあるので、研究開発促進税制を強化する必要はないのではないか」という意見などが出ました。