原島 秀哲さん
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3C分析、SWOT分析をはじめとしたフレームワークの基礎からマーケティングミックスの手法、企業価値を数字で捉えるコーポレートファイナンスなど、事業の創造に直結する基本的な知識を養うことができました。また...
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PreMBA
人の思考や感情の95%は無意識によるものと言われています。自らのニーズを言語化するためにはそのニーズをはっきりと認識し、さらに頭の中で構造化されていないと難しいからです。
しかし自分ではまったく認識していなくても客観的に分析すると明らかに何かに裏付けされた行動となっているケースは多々あります。人が無意識的にとっている行動を理解すれば「生活者さえも気づいていない、生活者のニーズ」を把握することができるのです。
納村教授によるMBA単科講義「ビジネスのための行動観察」が11月の週末2日間、名古屋で行われました。
本講義では、ビジネスエスノグラフィーという調査手法を用いて行動観察を行います。
エスノグラフィーは人類学者が各文化の行動様式を解析し異民族を理解するためのアプローチですが、生活者密着型の市場調査として近年ではビジネス領域へ採用され注目を浴びています。
問題発見型のイノベーション分野の科目なので、飽和状態にある市場での新たなビジネス展開や成熟期を迎えた製品やサービスへの一層の付加価値提供などに効果的です。
写真は、名古屋駅の「金時計」周辺を行き交う人を二つの角度から撮影したビデオを2分間観察している講義1日目の様子です。
「金時計」は名古屋駅直結のコンコース内にある金色の時計のことで、定番の待ち合わせスポットとなっており、時計周辺は駅の利用客、買い物客などでいつも賑わっています。様々な人の行動の中から、客観的な観察によってわかったことを可視化することにより、ある一定の傾向を見出します。そこからなぜその人がその行動をとったのかということを考え、グループ毎に仮説を立てました。
講義2日目も科学館やホテル、映画館、東急ハンズなど各グループで設定した場所でフィールドワークを行い、現地で行動観察して見つけた問題点や仮説をまとめて発表しました。
受講生は慣れないうちは観察による事実を羅列しがちでしたが、講義が進むうち新たなマーケティングの可能性を探るためには問題意識を持って観察を行うことこそ重要だと学びました。また、全グループの発表終了後、納村教授は画一的になりがちな受講生の考え方に対して、より多様性があると良いと締めくくっていました。
【納村 信之教授のプロフィール】
東京大学大学院工学系研究科博士課程を修了。清水建設設計本部などの勤務を経て、現在、株式会社テレデザイン一級建築士事務所取締役として都市から執務空間まで多様な環境をフィールドワークや人々の行動観察から明らかにすることで、快適な環境を研究そして設計してきています。
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