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事業承継ネットワーク開催(2023年11月25日)

事業承継ネットワーク #ネットワーク #栗本博行 #事業承継 #ファミリービジネス

名古屋商科大学ビジネススクール修了生ネットワークの一つである「事業承継ネットワーク」の第11回目勉強会が2023年11月25日に17名の参加のもと、東京校で開催されました。
今回の勉強会では大阪校EMBAプログラムを2023年9月に修了した森宏文さんにファシリテーターとして登壇いただき、「ファミリー企業:創業家の苦悩と選択」をテーマに大正9年創業の老舗ファミリー企業における相続による株式の分散、それによる一族株主と会社との距離感の悩みについてディスカッションしました。

ケースの中で主人公は第五世代にまで分散している株式を集約するべきか、それとも分散を容認し、上場やM&Aなどによる次なる成長戦略を目指すべきか?を悩んでいます。それに加えて伝統的にたすき掛け社長人事をしている分家との関係性についてもこれまでとは違うコミュニケーションの必要性を感じています。

メンバーからは、

  • この際、上場やホールディングス制などの手法で所有と経営の分離を目指すべき
  • 関係が希薄になった一族株主が株を手放す(もしくはキャピタルゲイン目当の行動をとる)ことで、経営の基盤が崩れてしまうリスク
  • 株をすべて主人公個人で集約するためには莫大な資金が必要であり現実的ではない
  • 最低過半数(できれば3分の2超)のラインを維持する様に集約すべき
  • 地域に根差した老舗企業なので、株の力よりも地域との関係性を重視して経営すべき
  • 株を持っている一族との定期的なコミュニケーションの必要性

といった視点の意見が交わされました。

討論後の後日談として、主人公(森さん)が全株主と膝を突き合わせて話し合いをして、本家サイドの株式の集約をすることに成功したエピソードを聞かせていただきました。

希薄になった一族株主や分家サイドの株主にも、経営者(森さん)の覚悟(社業についてコミットメントする姿勢)が伝わった結果だと感じさせられたケースでした。




事業承継ネットワークとは


ファミリー企業の方に限らず、名古屋商科大学ビジネススクールの修了生・在校生・教員で事業承継に関わる様々なことに関心のある方々が、皆が自社の経営課題として捉えて積極的な勉強会を行います。