MBAとは資格ですか?という質問を受けたことがありますが、結論から申し上げますとMBAは資格(ライセンス)ではありません。したがってMBAを取得された方は履歴書の「資格」の欄ではなく「学歴」の方に記載されることをお勧めします。資格というのは、自動車免許、船舶免許、公認会計士、医師、看護師、薬剤師、などそれを持たずに業務を行うと事件に発展してしまうような業務独占資格や国家資格(社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士)そして民間資格(英検やGMATスコア)を指します。
MBAが資格だと勘違いされやすい原因は、入学資格、受験資格、応募資格のように条件(Qualification)を「資格」として形容する場合が日本社会で比較的多いことがあげられます。事実、東京大学の大学院博士課程の受験資格には「修士の学位又は専門職学位を得た者」と明記されています。話を戻しますが、ライセンスとしての資格とは異なり「MBA」は経営学に関する修士レベルの「学位」であり、経営学を提供する高等教育機関が発行する学位としては以下の学位が存在します。
- 博士(経営学)PhD / DBA
- 修士(経営学)EMBA / MBA / MSc in Management
- 学士(経営学)BBA / BSc
私が知る限りスコットランドの大学では、学部卒業で「Master」が、そして修士卒業で「Bachelor」が授与されることがあり通常と逆になります。したがってスコットランドの大学の卒業生を採用する場合には、Masterと記載されていても学士である可能性があるので要注意です。