MBAウォーズ:ファイブフォースの覚醒
タイトル狙いすぎ・・とお考えの皆様、こんにちは、今日も自然体の栗本です。ファイブフォースというのは、アナキン、ルーク、レイア、カイロレン、レイ、といった強力な5人のフォースの使い手の事ではありません。さらに、ライトセーバーを引き寄せたり宇宙船を沼から浮かす力の事でもありません。ファイブフォース(5F)とはマイケルポータ教授の著書『競争の戦略』で広く知れ渡ることになった5つの脅威/力の事です。
- 買い手の交渉力
- 売り手の交渉力
- 業界内の競争
- 新規参入の脅威
- 代替品の脅威
今日は嫌われるのを覚悟で、5F分析の限界を解説しますね。仮にこれが最強/無敵の理論であるなら、想定外の逆転劇は生じないはず。書籍やネットで誰もがその分析手法を知ることが可能な5F、有名すぎて「5F検定」まで出てくるのではないかと思うほど。優秀な経営陣/経営参謀であれば5F分析を駆使して、予め死角がないように手段を講じることが出来るはず。なのに、想定外の出来事が日々生じるのはなぜ?ありうる可能性は2つ。
- 5F分析は完全だが、分析に必要な情報の入手や解釈が難しい
- 5F分析は不完全で、ポジショニングは成功の鍵ではない
私はリソースベース派なので後者ですが、仮に前者だとしても、自社を取り巻く完璧な情報を入手して合理的な分析を行うのは、いわゆる「合理的経済人」を前提とするので非現実的。完璧に5F分析しましたぜ!ってプレゼンで叫ばれてもあまり説得力を感じない。銀河系で最も合理的経済人に近い人物といえば、12人のジェダイ評議会で最年長者のヨーダ師。彼の残した有名な言葉の一つが「真実は全て解釈次第」。いかに完璧な5F分析を行うかではなく、5F分析の結果をどう解釈するかが重要ですね、未来を見通すのは難しいのです。
The darkside clouds everything.Impossible to see the future is.
ダークサイドはすべてを曇らせる。未来を見通せなくなるのだ。- Yoda -