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《連載コラム》部長を辞めて教授になったMBA⑯:MBAは適応能力

失うことを恐れない
「誰かの言うこと素直に聞いてりゃ、もっと楽だったかもしれない」某自動車メーカーCMでの歌手の矢沢永吉さんのセリフです。自分のことを振り返れば、まさにこのセリフそのものと言う感じです。思い起こせば、「あの時、こうしておけば良かったかな」とか「当時は別の道を選ぶこともできたのに」と後悔することも多々あります。だからと言って振り返ってばかりもいられません。失敗から学ぶことは必要ですが、後ろを振り向いて悔やんでばかりいても意味はないのです。前を向いて進み続けてこそ、点と点は繋がるのだと思います。

誰でも最初から上手く出来る人などいません。試行錯誤で最も良いやり方を見つけていくしかないのです。そしてそれは、実際に自分でやってみなければ分からないのです。

リスクを最小限に
以前、リスクを取ることを恐れてはいけないと書きました。とはいえ、やみくもに猛進しても意味がありません。リスクを取ることは必要ですが、リスクはリターンを得るために取るものです。リターンを得た時、リスクはコスト(必要経費)になります。リスクはあくまで成果を得るために取るリスクであり、やむを得ないコストです。言い換えればリスクテイクの対価は、ROI(Return On Investment)と言い換えが出来ます。よって投資的見方をすれば、可能な限り効率的に成果を得られるようにする必要があるのです。

リスクを最小限にすることは必要ですが、リスクを恐れて現状にしがみついている人を見かけると、こうゆう人たちからは「挑戦することを評価する」気運は生まれないと感じてしまいます。それどころか、この手の人に限って、「老害」を排し挑戦者に水を差すような言動をとったりします。自らへの戒めも含め、要注意です。

MBAは適用能力
MBAで最も鍛えられる能力とは何かと問われたら、それは適応能力であると思います。科目の内容は卒業と共に記憶から薄れていきます。また時代の変遷で古くなっていきます。ジグソーパズルのピースが半分しかないのに全体の絵を推測して意思決定を進める経験、時間の制約の中で膨大な情報の処理をする経験、不確実な状況下でも論理的に議論する経験、これらの経験から習得する対応能力こそMBAの収穫です。そして副産物として、人的ネットワークや、自身を見つめ直す時間なども得られるのだと感じます。

常に挑戦し、自らを進化させる努力をしない人は、組織や経済全体が地盤沈下していっている状況に気が付かず、変化や痛みを恐れて逃げまどう難民のようなものです。そういった人達に、与えられるものがあるならば、「安楽死」かも知れません。

3年半の豪州での生活に終止符を打ち、帰国の途に就きます。その後、8年にわたり米国の外資系IT会社の日本法人を「すごろくゲーム」のように渡り歩くことになります。それはまさに激動の日々です。シドニーを発ち、シンガポール経由で真冬に晴れわたった名古屋空港に降り立った時、のん気にも私はそんな日々が待ち受けているとは全く想像していませんでした。続きは次回のコラムにて。To be continued. Stay Tuned…

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