日本の大学の特徴は何か?ともし聞かれれば迷わず「種類の多さ」と答えるでしょう。特に学位の種類の多さは目を疑うレベル。極論を言えば学問とは「1文字」です(文、法、商、理、工、医)。ですが、日本には723種類(2015年時点)の学位があるのです。ちなみに、日本には764の大学(2017年時点)があるので、かなりの数の大学が独自の学位を授与している状態。高校生の興味関心に寄り添い過ぎでは?一方、ボストンに位置する名門ハーバード大学。この大学には一体幾つの学部があるかご存知でしょうか?「1種類」です、そうFaculty of Arts and Sciences(教養学部)のみです。
ハーバード大学の起源は牧師養成学校で、最初の百年ほどは、牧師の養成機関だったとか。牧師は教会に通う大勢の聴衆に対して説教をしたり、あらゆる職種の人と話をするため、世の中のことを良く知っていないといけない。卒業生の中にはもちろん牧師になった人もいるが、大学院教育で学びをさらに専門化させ、政治家や研究者、経営者になり活躍した人も沢山いて、現在の姿になっています。
あらゆる業界の境目が溶け始めている今日、社会人に求められるのはこのリベラルアーツのような教養教育ではないでしょうか?とはいえ今から会社を辞めて教養を学びに渡米しよう!というのはちょっと無理かも...。それなら働きながらビジネススクールに通うのも良い選択肢です。マネジメントについて学ぶ過程で、リーダーとしていかに組織の力学と向き合うか?授業で扱うケースは幅広く、何より学友である仲間から多様な業界の話や価値観を聞く事が出来るのです。